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2023年の振り返り、買ったもの、俺はどう生きるか

2023ライト振り返り

(間に合わなくて年明けちゃいました。2023年の年末の気分で読んで下さい。)昨年は振り返りがとんでもない長さになってしまったので、今年はサッとした振り返りにしたい。イギリスで感じたことについては帰国した時のブログでも書いているし、あくまで軽く。

2023やりたいことリスト

年初のブログで書いたやりたいことリストを振り返ってみる。

  1. イギリス国内で旅行する
  2. 美味しい日本食のお店を試す
  3. 卒業プロジェクトの書体を作り切る
  4. ブログの記事を3本は書く
  5. 英語のタイポグラフィ本5冊以上読む
  6. レタリング、書体スケッチを手を動かしてやる
  7. BlenderかWebちゃんとやる
  8. いろんな人と会話し続けるのをやめない
  9. グロテスク書体を作りはじめる
  10. ↑をまとめて本にする

イギリス国内で旅行は6月にブリストル、12月にスコットランドに行ったので達成と言っていいと思う。Oxfordとかも行ってみたかったし、在学中にもっといけたらとは思っていたけど、スコットランドは充実していた。風邪引いたけど。
日本食のお店は探していない。Readingにはあまりなさそうだし、ロンドンには交通費が高いのもあって数えるほどしかいけなかった。しかし、You Me Sushiというデリバリーの寿司が美味しくて結構しょっちゅう楽しんでいたので、達成でもいい。
プロジェクトの書体を作りきる…は△だろうか。提出はしたがTextやCondensedといった最初の計画を作り切ることは全く叶わなかった。相変わらず見積もりが下手だと感じる。個人的にはTextはもう少し柔らかい曲線で作りたいと思っている。
ブログの記事を3本…も怪しい。多分年初の自分はイギリスのこととタイポグラフィ原義派、書体の品質とフリーフォントの〜を想定していたと思うので、その点では達成できていない。雑記を合わせれば3本書いてはいる。
タイポグラフィ本5冊、日本語でさえ読んでいない。配信を見るのにハマってから本を読む時間が一気に減った気がする。あとで書くけどもっと本を読みたい。
レタリング、書体スケッチはスマブラの制作で結構手を動かせていたと思う。Procreateのタイムラプスを見返したりするのは楽しいし、ある程度上達もしている気がする。でも世間を見るとまだまだだなあと思う。あんまり面白くはない(自分の作る字形が)。
BlenderはやっていないけどWebはAstroのチュートリアルをやった。結局できていないがポートフォリオサイトも新しく作る予定。後述。
会話は帰国直後はかなりしていたと思うし、その期間はかなり充実していた。11月くらいから交通費が厳しくあまり東京に行けなかったので、最近はあまり話せていない。できればオンラインでも話したいところ。一応作業鯖があるのでお声がけいただけたら。
グロテスク書体…無です。

達成できたのは半分といったところだろうか。毎年ハードルを下げているのに達成できていないあたり、見積もりの下手さが伺える。むしろいつも自分の思っている半分くらいと思っているのがいいのかも。

1月

1月はSeminarという授業の小論文に費やしていた。Seminarでは学生ごとにいくつかあるテーマから一つ選び、3500単語程度の小論文とスライドの発表を行うというもの。自分はGerrit Noordzijを選んだが、英語力が比較的低い自分にはなかなかのチャレンジだった。結果、論文はまとめきれず5000単語を超えてしまったし、ほとんど本のトレースのような形になってしまった。発表も小論文をなぞるだけで、本来の目的である新たな発展、問題提起といったところまで行けなかったのは心残りではある。評価はそこそこだった。毎日3時くらいまで本読んで書いて昼は授業に行くという感じだったけどよくやったと思う。部屋が寒すぎて室内でダウンを着ていた。

Seminarの論文を書き上げた時の写真

他には復刻ワークショップという授業で、Caslonの復刻をチームで行なった。自分がメインで動く立ち回りで進めていき、上手くできたとは思うが、分業しすぎたところは反省点。もう少しコミュニケーションを増やし、みんなで進めていく形の方が良かったかもしれない。

復刻ワークショップ、文献を拡大鏡で見ている時の様子

また25歳にもなった。四捨五入したら30。アラサーの入り口はなかなか感じるところがあるけど、クラスメイトに祝ってもらえたのはとても嬉しく思う。

そういえば1月はTweetBotが死んだ(非公式クライアントが使えなくなった)月でもある。今自分は課金してTweetdeckを使っている。許せねえ…

2月

2月はSeminarで燃え尽きたのもあり、本当に何もしていなかった気がする。卒制の書体を進め始めたり、EGSさんのロゴリニューアルの発表などはあったが、自分は風邪ひいたりネガ期に入ったりした上、なぜかマリカ8DXと世界樹の迷宮IVにガチハマりしてしまい、そんなこんなで終わってしまった。

3月

引き続きゲームはしていたけど、ギリシャ語やアラビア語など、他の言語も含め卒制の書体を進めていった時期。3月でもまだイギリスは寒くて、雪が降ったりしていた。3月は大曲さんや山崎さんといったお世話になっていた方にも会えたし、授業でロンドンの大英図書館に行った時、日本でCamblyの英会話を習っていた先生に会えたりして嬉しかった。

大英図書館で撮った写真。

また、自分がアートディレクションを担当している西武撃13も開催された。リモートのディレクションではあるけど、ポスターやグッズなど新しい試みができたのは良かったと思う。反響もそこそこあったし、楽しかった。

西武撃13の際に作ったポスター。イラストを使ったデザインは久々だったので楽しかった。使いたかった金シャチフォント 姫を支えたのも良い。

4月

3月の後半から春休みに入り、4月もほとんどが春休み。書体もある程度進めていたが、3月末にお話をいただいたNeo-Porteの昏昏アリアさんのロゴ及び配信画面のデザインにかなり時間を使っていたと思う。本来はもっとスピーディーにできるかもしれないけど、初めての経験だったのもありかなりじっくり取り組んでしまった。でも、反応は良かったと思うし自分でも満足している。

大学院の方では、イタリックを作り始めたりAdobeの講師の人からFDKというツールを習ったりした。ターミナルメインの作業だったので同級生は飽き気味だったが、自分はかなり楽しんでいたと思う。

AdobeのFrankが来た時に撮った集合写真。学校の庭園で昼を食べたり。

あとなぜかこのあたりからGeo Guessrにめちゃくちゃハマった。日本だとかなりいい点が取れるし、世界でも書体デザイナーという職能を活かして言語で地域を当てたりできて楽しかった。また、QuizKnockを見始めて時間が溶けるようになった。自分より絶対頭いい人たちが競ってるのを見るのが気持ちいい。

5月

5月はほとんどATypI旅行と卒制書体の制作に集中していた。第一回文字のLT会でも話したが、ブリュッセル、アントワープ、アムステルダム、パリをめぐる2週間程度の旅行で、買い物や交流もできてとても充実した旅行だった。特にATypIでは、前回の東京に比べて多少英語が上手くなったのもあるし、みんよんさんが色んな人を紹介してくれてとてもありがたかった。こういったカンファレンスは今後も参加していきたいと思う。詳しくは記事読んでいただければ。

アントワープにいためっちゃ可愛いハスキー犬(写真OKと言われた)

6月

6月の前半は卒制の書体とその見本帳提出に全力を注いだ。自分でもびっくりする濃さでウェイトを増やしたりリガチャー作ったりカーニングをしたりして、なんとか1000グリフを超える書体を作り切ることができた。でも最初の目標だったTextは中途半端になってしまったし、見本帳も書体で燃え尽きてあまり綺麗にできなかったのは残念ではある。

卒制の書体を作っている時の写真。いつも夜作業している

その後はあれよあれよという間に退去と帰国の時期になってしまい、家の私物を捌いたり、ちょっとBristolに日帰り旅行に行ったりロンドン行ったりしていたら帰国日になっていた。カタール航空の便は快適だった。

Bristolで撮った写真。一日だけでもいいリラックスと思い出になった。 帰る直前、ロンドンでお土産を買った時の写真

卒制が終わるとともに、キャリアのセッションを通じて今後の進路についても深く考える時期になった。自分がやりたい道、現実的な道、みんなが期待する道。色々あるけど、やっぱり期待は裏切りたくないと思う。

7月

7月の前半は10ヶ月ぶりの帰宅だったり、燃え尽きてまたネガ期に入ってしまい結構だらっとしていたが、後半から少しずつ卒論を進めていった。詳しくはNIGHT HIKEの記事に書いているが、初めて会う方も、よく話す方にも、デザイナーを志したきっかけから今の取り組み方、考え方まで深い話を伺うことができ、とても貴重な経験になった。また、いつもお世話になっている人に挨拶したり新たに会う方々にご挨拶もできて良かった。

松本タイポグラフィ研究会にて。山田さんの過去から今までを振り返るスライドはとても興味深かった

久々に映画も見た。スパイダーバースと君たちはどう生きるか。後述するけどどちらも違う形で心を打たれた映画だった。

8月

8月は前半にNIGHT HIKEのために東京に行ったりしたけど、その後は卒論に集中していた。資料を買い集めなんとかまとめようとしていたが、アーマード・コアVIにハマってしまい後半はアーマード・コアVIを1周クリアしつつ卒論を進めていた記憶がある。なんで忙しい時ってゲームにハマるんだろうか…とはいえめちゃくちゃ面白かったのは間違いない。(2周目3周目もやらなければ…)

8月後半には就活もしていたため、ポートフォリオの再編や面接もしていた。結局そのイギリスのスタジオには落ちてしまったが。

9月

なんとか9月の頭に卒論を完成させた。文字数はオーバーしてるし、期限にも5時間くらい遅れてしまったし、前半の背景と歴史の説明が膨らみすぎて頭でっかちになってしまったが、なんとか50ページ越えの英語の論文を書き終えることができただけでもまあ頑張ったと思う。点数は割とギリギリだった(結構引かれてそう)。

ただ卒論が終わってもすぐ休めるわけではなく、すぐ次の週末には自分が主催・運営・デザインを担当しているスマブラプレイヤーのKENさんのファンミーティング(ファン主催)があったので、すぐ資料作成などに取り掛かっていた。ファンミの後も家族での韓国旅行(半分仕事)、後半には仕事の撮影、Fontplus Dayなどで東京に行ったりとなんだかんだ忙しく9月を終えた。韓国ではパジュ市、ソウル、チェジュ島に行ったが姉のガイドのおかげでとても充実した旅程だったし、いい服も買えて良かった。

KENファンミーティングでの写真。運営もデザインも担当できたのはいい経験だし楽しかった。 韓国、チェジュ島の山。傾斜の漢字が日本にはなくかっこいい。 東京にて、BALCOLONY.さんの展示。

10月

10月は仕事をしつつも、スマブラの制作に力を入れていた期間だった。10月の初めには篝火11があり、ちょっとだけクリエイティブのスタッフとしてお手伝いしていたのでSNS用の画像作成やサムネイルの作成をさせていただいたり、当日も会場に伺って(初篝火)写真を撮ったりした。いろんな方にご挨拶できたし、応援もできたし、何より篝火の会場の熱を直に感じることができて最高の体験だった。KENファンミの影響かぱせりまんさんやkeptさんといった選手の方々もファンミを計画しているらしく、ぱせりまんさんやお二人のファンの方とファンミのアドバイスをしたりもした。月末は西武撃15があった。15という記念する会だったので、新しいステッカーやPV, そのための作字などを行なったが、まだまだディレクションの難しさを感じる。映像はsugaさんりくるとさんが最高なものを作ってくれたので是非見てほしい。スマブラ撮影、イラスト、文字を組み合わせるという試みは今まであまりなかったと思うので、西武撃のチームだからこそ制作できたPVだと思う。当日は会場に行って選手参加もしたが、無事ボコボコにされた。

篝火での1枚。サムネをちょっとだけ手伝った 西武撃15の名札。イラスト、作字、デザインを融合させられたのはいい試みだった。 西武撃15で作ったグッズ。

それぞれの大会の前後にも展示を見たりデザイナーの方や同級生と会って話したりして、充実した滞在だったと思う。10月の半ばには実家のギャラリーの25周年記念展があり、そちらの手伝いもしていた。パーティーでは100名以上の方が集まり、両親の築いた縁の凄さを改めて実感した。

大会の前後に行った展示の一つ、ローダーズ。植木さんにご挨拶できたし、ローダーという要素に着目して表現を展開する視点が面白かった。自分もそろそろ展示とかしてみたい Every Subpixel Mattersという展示。久々にお会いできたのはもちろん、サブピクセルへ着目するだけでなく作品のツールを作る、そして本にまとめるところが良い

11月

11月はフリーランスの仕事に集中して、後半はなぜか2週連続で旅行に行った。仕事はまだ発表されていないので詳しくはいえないけど、なかなかいいものが作れているんじゃないかと思う。

旅行は京都に住む友人を訪ねて3日間、東京に2日とそこから熱海で2日間。京都は仕事の休憩の気持ちで、神社仏閣を中心に回ったが、10月に買ったSIGMAの56mmで写真を撮るのがとても楽しかったし、行ってみたかった店をしっかり予約したことで食の面でもかなり充実した旅行になった。

京都、貴船神社。京都市街から車で30分くらいの距離なので、車で来た甲斐があった。

東京と熱海では(正確には12月の初めだが)大瀧さんと飲んだり、kernさんに伺ってお話をしたり、NDCのオンスクの忘年会に行ったりした。どちらも今の自分の悩みを指摘されてうう…となりながらも、今後自分が目指すべきところを再確認できてとても良い機会だった。その後友人の家に泊まってそこから運転で熱海に。熱海は行ったことがなかったが、昭和っぽい雰囲気で興味深かった。あまり予定も立てず、ART GRANTという芸術祭の場所を回って写真を撮りながら緩く楽しんだ。

オンスク忘年会で言った焼き鳥。短い時間だったが面白い話がいろいろ聞けた 熱海で撮った集合写真その1。三脚を持っていったのでたくさん自撮りをした 熱海では芸術祭をやっていたので、それも軽く回りながら。

12月

そして今月。イギリスに行き大学院の卒業式に出た後、エディンバラ・インバネスをめぐるスコットランドの小旅行に行った。4日間ではあったけど主要な観光名所は回ることができたし、蒸留所に行ったり湖に行ったり、写真もたくさん撮れて大満足だった…けど、あまりに寒くて風邪をひいてしまい、かなり尾が引いてしまったのが悲しい。インバネスについた日の夜はかなり症状がひどく、寒気や関節痛などの症状に襲われていた。風邪は帰ってからもちょっと続いていて、予定を変更せざるを得なかった。今となっては本当に風邪だったのかもわからないが…最終日にはロンドンに行ってご挨拶をしたりお土産を買ったりして、直接空港に行き日本に帰ってきた。行きの飛行機は全然寝れなくて辛かったが、帰りはよく寝れて快適だったと思う。ただ、今回は安い便の行きも帰りもソウルの仁川空港で一泊するルートを選んだがシンプルにきつかったので、次回は多少高くても快適なルートを選びたい。

大学院の卒業式の後、教室の前での写真。このとき撮った写真、ずっとジャケットがずれていた… エディンバラ城で撮った写真。あいにくの雨だったが。 エディンバラより北のインバネスでは車も運転した。イギリスは日本とほぼ同じなので運転しやすい インバネスの湖で。

帰国後は年賀状の制作と仕事をして、実家の大掃除の手伝いをして、餅つきをして、今。正直なところ実家の大掃除はギャラリーと家両方ある上物が多いから大変で憂鬱だ。年明けはのんびりできることを祈る。

こうして振り返ると寄り道やサボったりもありつつ、充実した一年ではあったと言える。来年も後悔のない一年にしたい。

買って良かったもの、見て良かったもの、ハマったもの

簡単にここら辺も紹介していく。まあ、今年は交通費にほとんど持っていかれたので、あんまり物を買ってない気もするが。

ガジェット・カメラ・日用品部門

Analoge Pocket

以前注文した物がようやく届いた。が、正直使っているかというとあんまり。プロダクトとしては非常に綺麗で良い。ゲームボーイ/アドバンスはあまり世代ではないのと、名作はリメイクが出ていたりSwitchで遊べたりするのもある。とはいえ引き出しで眠らせておくのもアレなのでちょっと使っては行きたい。

Analogue Pocket。注文してから1年以上待ったがものとしての完成度が高くて良い

Nomad [E]

まだ届いてないけど、Kickstarterでbackした。こういったキーボードを買うのは初めてなので楽しみではある。来月あたりには届くだろうか。

DJI MIC

卒論のインタビューのために購入。ハード面もソフト面も非常に良くできているけど今のところ使い所があまりない。またVlogとか取るか…結構高いけど、イギリスでAMEXばっか使っていたのもありポイントがかなり溜まっていて、5000円くらいで買えた。

DJI MIC。買ったけど使い所が…

LightningとType-Cで充電できるApple Watchの充電器

これはかなり良かった。旅行の旅にApple Watchの充電器をスタンドから外して持っていくのがかなり面倒だったので購入した。LightningとType-Cどちらも挿せるのでケーブルも減って助かる。

SIGMA 56mm F1.4 DC DN

初めての中望遠。ズームはなんだかんだデカくて暗かったが、こちらは写りもいいしコンパクトで、とても明るくてボケるので撮っててかなり楽しい。大会や旅行でかなり活躍してくれた、ガジェット部門のベストバイと言えると思う。ただ、これだけだと旅行で困るので27mm〜56mmくらいの標準域ズームも欲しくなってきている。

SIGMA 56mmで撮った写真。ボケ感が気持ちいい

DENON Perl Pro

イヤホンはここ数年Nothing ear(1)を使っていたが、充電持ちがちょっと悪かったり充電されていなかったり、着脱の判定がバグって曲が止まることがよくあって地味にストレスだったので新しいワイヤレスイヤホンを買った。今回は音質を重視して、価格とのバランスを考えながらYouTubeなどを見て選んだが、パーソナライズ機能が面白そうだったのがPerl Proの決め手だった。実際パーソナライズをすると一気に質感が上がるしear(1)と比べると音はいいのだが、正直自分が5万分の繊細な音を感じられているかというと微妙ではある。あと、フィットしているのにフィットしている感がなくてちょっと違和感があるのが今のところ気になっているところ。まあ数年は使い続けたいと思う。

DENON Perl Proは少しでかいが、全然つけている分には気にならない

無印の仕切り付きポリプロピレンケース

引き出しの中のケーブルが増えすぎてカオスになっていたので、端子ごとに整理する目的で購入した。結果かなり綺麗にケーブル類がまとまって大満足。いろんなケーブルをまとめて突っ込むのは嫌だったので仕切りがちょうどよい。

無印のポリプロピレンケース。仕分けにかなり役立っている

SURIMACCA

JAMが出しているシルクスクリーンのキット。元々実家の25周年のグッズのために購入した物だが、年賀状の印刷にも使用した。シルクスクリーンは高専の2年生の授業でやった以来だけど楽しいし、版も結構安く作れてありがたい。

シルクスクリーンキット。面白いので今後も生かしたい

一時期物欲があまりなくて人間として終わったかと思ったが、なんだかんだ欲しいものが出てきて良い。来年はiPad Proの容量が厳しくなってきているのでそれを買い替えたいし(とはいえ前値段見たらめっちゃ高くなっててビビった)ヘッドホンをそろそろ変えるのもいいかなと思っている。とはいえ、今使っているB&W PX7は十分現役なのであと5年くらい使えそうだが…あと髭剃りのラムダッシュも買いたい。

本部門

日本の本があまりないかもしれないが、言い訳をさせて欲しいのは買ってもほぼ読めていないからである。最近は本をひたすら積んでいて書きながら本当に良くないと思っているし、本は買ってから一月くらいに読まなきゃダメっすね…

Dutch Type

オランダの書体デザイナーとその系譜がまとめられた本。非常に綺麗にまとまっていて論文を書く上で非常にありがたかったし、日本版や各国版が欲しくなる書籍。残念ながら著者のJan Middendorp氏はつい最近亡くなられてしまったが、こういった国ごとの特色が見られる本はとても面白い。←よくよく注文見返したら買ってたのは2022年だった。一緒に買ったThe Strokeもとても良い。

昨年の10月ごろ買った本。持って帰らなければいけなかったのでそこまでたくさんは買ってないが。

Pallete MiniとかDrawing Attentionとか、Viction:aryの本

VTuberさんの配信画面デザインとかのためにインスピレーションを得るために購入。なめサンがお勧めされていたのもあって購入に至ったが、買った後に会社が欧州ではなく香港であることを知った。リサーチはDribbbleやPinterest, Twitterでもできるが玉石混交ではあるし、最近はAIの生成画像が混ざったりということも起こり得る。その中で良質なものだけを見て、そこから会社などを探せる本はあらためて価値があると思う。

神田ごくら町職人ばなし

映像を作られている白砂さんという方が呟かれていたのを見かけて購入。様々な職人の仕事ぶりが描かれるが、特に最後の長編が心を打つ素晴らしい漫画だった。毎年読み直したくなる本。自分もある種の職人として心意気を大事にしていきたい。同じく京都旅行で買ったvouのスウェットもかなり気に入っていて、たくさん着ている。

京都旅行で買った本、服など

オタクとデザイン

卒論の参考書籍の1つであり、染谷さんが2000年代に出版されていた個人誌。カルチャーに触れていなかった自分にとって2000年代の空気感を知るのに非常に役に立ったし今活躍されている人の若い時がみれたりとなかなか個人の興味としても面白い本だった。こういった文献は不足しているように思えるので、エンターテイメント方面のデザインについてどこかでまとめられて欲しい気持ちはある(アイデアでいくつか特集もあるが)。

卒論のために買ったオタクとデザインなど本、同人誌。今でも手に入るのはありがたい

How to design fonts? / Blaze Type

Blaze Typeが出版した各文字ごとに開札されている書体デザインの本。これのおかげで気軽に書体デザインを勧められるぞ。

ダンジョン飯

読み始めたのはもっと前だけど、完結したので。読みやすい長さだし、ぜひ読んでほしいシリーズ。少し読むだけだとただの異世界グルメまんがのように感じられるが、しっかりストーリーが構築されていて、この世界独自の倫理観の上で生きること、食べることを考えさせられる。

やがて君になる、スキップとローファー、違国日記

それぞれTwitterで激推ししてる人たちがいたので読み始めたが、どれも高校生がメインの登場人物だけに高校特有の距離感とか、グループ間とかを思い出しながら胸が締まるような感じだった。どれも素晴らしい作品だと思う。今後も漫画は軽率に読み始めていきたいですね。

ファッション・コスメ部門

ここ数年はいい服を長く着る方向性にシフトしているが、良い出会いがたくさんあったいい年だった。買ったものはどれもよく着ているし今後もゆっくり充実させていきたいところ。

Acne Studiosのジャケット(ネイビー)

2月ごろに大学の奨学金に選ばれて、そのパーティーのために買った服。Acne側のエラーで希望のサイズが注文できず、結果1つ上のLサイズになってしまった(海外のLなので相当でかい)。まあ、自分はオーバーサイズも好きなので愛用している。セールだったのもあって値段は280ポンドほど。まあ高くはある。Acneはたまにかなり好きな服が出るがまあ自分にはなかなか厳しい値段帯ではあるので少しずつ買っていきたいと思う。

Acne Studiosのジャケット。かなりオーバーサイズだが、素材感とポケットが可愛い

KRAKATAUのレインコート(ホワイト)

調べたところロシア発祥のブランドらしいが、実店舗はアムステルダムにしかない。吉竹さんがオランダの服について呟いていたことを思い出して、ATypIの旅行中に行ってみたが吉竹さんと服の好みが近いこともあって買い占めたいくらい良かった。その中でもアシンメトリーでかっこよく、かつリーズナブルなレインコートを買ったら吉竹さんも同じものを購入されていた。いろんなギミックがあって着ていて楽しいし何よりかっこいいので、今後もたくさん着たい。また店舗にもいきたい。

KRAKATAUのレインコートを着て撮った京都での写真。アウトドア系の良いアウター、少しずつ集めていきたい

韓国のRE:BIRTHとRE:CODEの服とポーチ

韓国に行った時、姉がお勧めしてくれたお店でプルオーバー、サコッシュ、小銭入れ、Apple Watchのバンドを購入した。どれもリサイクルによって生まれた製品で、プルオーバーは前側のポケットが使いやすいし可愛くて良い。サコッシュも前使っていたAcneのものがちょっとくたびれていたので、シンプルなものが欲しかったのもあり愛用している。

韓国のKOLON SPORTSで買った服や小物類。一番良い買い物だったと思うし、またいきたい

イギリスのキャッシュレス決済がかなり浸透していたのもあり、小銭入れのない財布を愛用していたのだが、日本ではやはり小銭入れなしでやっていくのは難しかったため小銭入れも購入した。小銭、無理すぎる。

mon Sakataのワイドパンツ

パンツを数年買ってなかったので、実家の展示で見惚れて購入した。しっかりとした生地だしテキスタイルも可愛いし、アシンメトリーなところもいい。冬場はかなり愛用した。

mon Sakataのパンツ。ワイドパンツは好んで着用しているが、アシンメトリック感が今までになくて良い。

来年は容量のあるバックパックが欲しい。今使っているHerry Hansenのものはだいぶくたびれてきている。

THREEのバランシングネクター クリームウォッシュ

帰国したらTHREEの洗顔のラインが変わっていて、メンズのラインが消えて統合されたのだが、その中のメンズ向けっぽいやつは泡立てるタイプからジェルタイプに変わっていた。ジェルタイプだと減りが早いのとあまり肌に合わない気がしていたので、最近もう一つのラインの泡立てる方にした。やっぱり泡立てるタイプは満足感があるし、髭剃りもしやすいし何よりTHREEの泡は質がいい。

ゲーム部門

今年はゲームはそこそこだったがいい作品にはたくさん出会えたと思う。

世界樹の迷宮IV

3DSのオンラインストアが終了するらしく、セールで買ったゲーム。元々ペルソナQなどの日向さん(およびそのリスペクト)の絵が好きでやってみたかったのもあってSeminarが終わった後に始めたがめちゃくちゃハマった。上手い戦法を見つけてとんでも無い火力を出した時が気持ちいい。SwitchのI, II, IIIのリメイクも買ったが、ゲームあるあるの「同シリーズの旧作をやるとシステム面が充実してなくて萎える」という現象になってしまいあまり進められていない。

アーマード・コアVI

卒論中にハマった名作。まさかの新作でTLがかなり燃えていたのもあり、自分も熱に浮かされて購入した。ひたすら敵が強い中、戦略を変えて、アセンブリを変えて、たまに攻略も見ながらバルテウスやエンフォーサーに50回100回と挑み、少しずつ攻略していくのが中毒性があり最高だった。卒論もあり1周目しかクリアしてないが2周目3周目もやらなければ。

Bomb Rush Cyberfunk

Jet Set Radioのパッションを継いだ作品で、ここ数年ずっと楽しみにしていた作品。ストーリーはルーツというテーマでまとめていて新鮮だったし、曲も長沼さんの新曲を含めかなりよく、ゲーム性も良かったが、JSRやJSRFと比べると中盤のストーリーややや作業感があったり、ミッションなどが少なかったりと本家ならではのところもあるなあと感じた。とはいえ大満足ではあったし、サウンドトラックも繰り返し聴いている。

崩壊スターレイル

原神などをリリースしているホヨバースのRPG。基本無料なので買ったとはいえないが、去年の10月からハマっている原神と共に結構熱を入れてプレイさせてもらっている。ホヨバのゲームはキャラのいやらしい見せ方があまりなくて男性キャラもかっこいいし、ストーリーも面白いので良い。スターレイルはペルソナなどを参考にしていつつも、厳選やソシャゲの仕組みを前提にした独自の戦闘システムが作られていて面白い。

他にはGhostwire Tokyoやスパイダーマン2などもプレイしたがそれらは結構コンパクトだった。Ghostwire Tokyoは犬が撫でられるので神ゲーだし、スパイダーマンは自由度自体はあまりないが、映画のようにストーリーをなぞっていくのが楽しい。

曲部門

正直今年はあんまりアーティストの開拓はなくて、chelmicoとBomb Rush Cyberfunkのサントラばっか聴いていた。とはいえ、1月ごろから名取さなさんの曲を聴くようになったり、3月くらいからふと懐かしい音ゲー曲を聴きたくなってt+pazoliteさんの曲を聴くようになった。NDCの時にお世話になっていた宮崎さんという方が最近のジャケットを手掛けられているのもあり聴き始めたが、ハードコアも結構好きだ。

映画部門

スパイダーマン アクロス・ザ・スパイダーバース

公開してから見るまでは少し遅れてしまったのだが、劇場で見て良かった作品。ルック的な良さは前回同様、さらに進化もしていたけれど、今回はストーリーの面でとても驚かされた作品だった。アベンジャーズのインフィニティ・ウォーを見た後と同じ感覚で、次回作の公開が待ち遠しくてたまらない。

君たちはどう生きるか

正直なところ自分はジブリやその周辺の人物の関係性が全然知らないし、どの登場人物が誰がモチーフになっているかもよくわからない。しかし、前情報を一切入れずに映画を見るという体験、絵のパワー、ストーリーに圧倒された。言語化はできないのだが、その日は映画のことばかり考えてしまって、何も手につかなくなるという稀有な感覚だった。近頃は若者がネタバレを見てから映画を見るとか、動画を2倍速にするという話題が上がる。自分もそこまでではないが映画を見るときはストーリーをある程度知ってから見ることが多い。今回は久々に前情報を何も入れずに見たので、それ自体が新鮮で面白かった。

配信、動画部門

QuizKnock

4月からハマって、ここ2年分くらいの動画はほぼ全部見たと思う。メンバー誰も個性豊かで面白いし、みんな頭がいいのがなんというか痛快な感じで、健全な面白さだと思う。特に伊沢さん、須貝さん、乾さんが好き。

k4senさん

自分の鯖に入っている人が勧めていたので見始めたが、原神のガチャ動画をはじめ話が面白く切り抜きをよく見るようになった。k4senさんを起点として他のVTuberの方や配信者、その関係を知ったり、周りの盛り上がりがわかるようにもなった。最近は初心者LoL The k4senを通じてLoLのルールもなんとかわかるようになってきた。LoL自体はやらないと思うけど。

こんなところだろうか。行った展示とか旅行場所とかもまとめようと思ったが、とんでも無い長さになりそうなのでこの辺りにしておく。

俺生き: 学生/若さバフの効果時間とこれからの10年

今年を振り返って。正直この暗いブログ、誰が読むんだろうという感じではあるが、数年後の笑い話として今年も書いていきたい。こういう内容をwolphtype.comに書くのはどうかとは思っているので、個人のサイトを作って移したいところではあるが。

自分が大学4年生だった時、卒制を手伝ってくれたその時1年生の小柴くんNiviくんが今年卒業して(卒業制作展に行けなかったのは本当に残念だった)、4月から働き始め、嬉しさと驚きと焦りが混ざったような感覚があった。3つ下の代は働いているのに自分はまだ学生をしている違和感。そして、帰国していろんな人と話す中で、自分の評価のされ方がだんだんと変わっていることを実感しつつある。特に、9月に小原くんと軽く喋った時に聞いたことをその後だんだん自分の中で考えるようになった。その後、12月のオンスク忘年会で、その考えはより確実になっていった。

オンスクリーン制作室の先輩方は自分にとって特別な存在で、自分に入ってくる情報を大きく広げてもらえるのと同時に、自分が気にしていること、悩んでいることをズバリと指摘してもらえる。忘年会の当日、オンスク忘年会の後の大学の同級生の忘年会に合流しようとそそくさと去ろうとしていた僕に「これからどういうデザイナーになりたいの?」という言葉が投げかけられて、思わずぎくりとした。その時自分は半ばファウンダリへの就活を諦めかけていて、どこか日本でブランド系の事務所に入って書体よりもその周辺のスキルを磨くことにシフトしようかと悩んでいた。もしそのような道を歩んだとしても、幸いなことに、ある程度ある書体デザインのスキルとその特異性、今まで育んだ縁でなんとかお仕事をいただき生きていくことはできるだろう。ただし、その道を選んだ10年後に、自分が理想に近づく/大成する未来はないように思えた。

一度、東洋美術学校で読んでいただき特別講義をした時、自分はこのような図を出した。デザイン学生としてやっていくに当たって、「譲りたくないところは深く、興味のある分野を浅く履修する」ことで、強みを持ちつつ共創もできるデザイナーになれるのではないか、と自分は説明した。

東洋美術学校での授業で話した時に出した図。この時は頑張っているように見えるが…

しかし、今考えるとこれは大学を卒業したばかりの頃の感じ方だと思う。確かにこういった形で学習を進めていたら、大学生や高専生であった頃、そして卒業したばかりの頃は評価され、褒められたかもしれない。「学生にしてはすごいね」「若い割にやるね」と――来週末に26になる今、その尺度は変わりつつある。だんだんとキャップは上がっていき、自分は「書体デザインの深い知識を持ち、タイポグラフィやWeb、グラフィックも広く手がけるデザイナー」から、「そこそこな書体デザインのスキルと、浅い周辺スキルを持つ中途半端な人間」へと。

今の評価され方の感覚。自分は今、とても中途半端なスキルセットの状態だと言える。

今のまま自分が歳を重ねていったら、中途半端な人間のまま終わってしまうだろう。学生の頃の成功体験に甘んじている自分を叱責する意味も込めて、先輩はその質問を投げかけてくれたのだと思う。自分にかかっていた若さのバフは切れつつあるし、このままだと2020年が人生ベストイヤーのままこれから60年ほどを過ごして人生を終えるのだろう。

そうして改めて自分がどうなりたいかと考え直した時、やはり自分は書体デザイナーとして一線で働いていきたいと思った。おそらくデザイナーとして一番旬の時期は35歳のあたりになると思うが、今はその時に備えて自分の手と目、頭を磨き続ける時期だと思う。目先のバズを狙って作字とグラフィックを作るのではなく、10年後、そして書体が使われる100年後を見据えて、今からの数年は線を引き続け、パスを直し続ける必要がある。

また賀正の記事で報告をするつもりだが、幸い縁あって仕事でも書体デザインを今後もやっていけそうだ。別にグラフィックとかをやめて寺に籠るわけではないがより一層今年は書体デザインに集中する年にしていきたい。2024年も何卒よろしくお願いいたします。作業鯖とかご飯とか、何卒。