雑記(このページ)とブログ(それぞれページをもつ記事)について「はじめに」的なことを書いていなかったので、改めて書いておこうと思います。
まず、このブログにおいての発言は個人の主義、主張、見解であり、自分が所属している/所属していた組織の意見を代表するものではありません。ときには強い内容の記事もあるかもしれませんが、誰かを攻撃しようという意思ではなく、あくまで自分のスタンスを表明する目的で書いていることをご了承いただけたらと思います。
また、記事によって文体がだ・である調の時と、です・ます調の時がありますが、前者の時は主に意見の表明やスタンスの表示、総じて「ポエム」の時で、後者は主に日記や報告などとなっています。読みづらいかもしれませんが、こちらもなるほどねと思っていただければ嬉しいです。それでは!
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明けましておめでとうございます。振り返り記事が年を越してしまったうえ、誕生日の時にした報告をこちらでもしたかったのでウダウダ長引かせていたら1月も終わりが近くなっていました。今年も動きが多くなる一年になりそうなので、今年のやりたいこととか考えていこうかと思います。また、今年は久々に年賀状を作ったので軽くその話もしようかと。
26になりました。
— Masaki Ando (@wolphtype) January 11, 2024
それとお知らせ。
書体ファウンダリに就職し、書体デザイナーとして3月からフランス、パリで働きます。今はビザとかの準備をしています。
今年も頑張ります。行く前にご挨拶などもできたらと思います。何卒! pic.twitter.com/RWdFQD7Vty
Twitter(現X)でもご報告したとおり、3月くらいからフランス、パリで書体デザイナーとして就職します。昨年の9月に卒論を書き終えてから、将来が不安な時期がずっと続いていましたが、縁あってなんとか機会をいただくことができました。フランス語の習得も必須ですし、海外のファウンダリで僕がやっていけるかという不安ももちろんありますが、ここでじっくりと経験を積んで実力をつけ、次に綱がていきたいと思います。今のところ、住居は決まっているのですがビザの手続きで現地の労働局街といったところで、これが認可されないことにはビザの申請もできないので、3月といいつつも実際3月にいけるかどうかはまだわかりません。まあ行ければいいやといったところではありますが。
ここ数年は毎年やりたいことリストを作っていますが、自分が全然達成しないせいでどんどんつまらないものになっていますね。とりあえずフランスに行くのでフランス国内やヨーロッパで旅行したり、いいお店を見つけたりしたいです。また、旅行などは英語でなんとかなっても暮らして行く上でフランス語は必須なので(レストランにフランス語メニューしかなかったり、ミーティングや社内のコミュニケーションがフランス語だったりする)語学もやっていきたいですね。とりあえず今の所フランス語の入門本を読んでいるのですが、「英語と近いところがたくさんあるし、そもそもアルファベットを知っているだけで超アドなので大丈夫!」みたいなことが書いてあってかなり安心しました。なんとかなる気がしてきたな。
あと、イギリス行ってから本当に運動をしておらずちょっとずつだらしなくなってきているので、パリの街に慣れるためにも(治安には気をつけつつ)散歩とかもしていきたいところです。
書体は昨年カスタム書体のお仕事をいただけてそれを作ったりはしていたのですが、個人のフォントにはあまり手を入れられていないので、モチベーションを取り戻して進めていきたいところです。Koga Sans Modernは発音記号を作りつつあるのでイタリックも作って終わらせたいところ。とはいえ、パスの品質など気になるところもあるのでそこの洗練もしたい。そんなことを言ってるから一生終わらないんでしょうね…取り回しのいいグロテスクも持っておきたいのでそれも作りたいところ。口だけじゃなく手を動かさなければ…
書体以外の活動としては、まず個人のポートフォリオサイトを作ろうと思っています。もちろんここも個人のサイトではあるのですが、ファウンダリの体をしているのもありグラフィックなどの作品は載せられていませんし、ブログも私的なものが多いのでサイトに合わないと常々感じているので、より個人的にいろんな作品を載せつつブログを移そうかと思います。今はAstroでちょっとずつ書いていて。次のブログはそっちにしようかと。記事もできればmdxで書きたいですね。
スマブラの活動はそこそこにしてやめようと思っていたのですが、いろんな人にスマブラの活動、いいですよねと意見をいただけるので、ちょっとずつでも続けていこうかと。なんかあればどうぞ。
あとは、自分の金遣いの荒さが本当に終わっているのに年齢も30に近づいているので、貯金とかNISAとかもやっていきたいです。なんか稼いだ分使ってしまうので、使う前に稼いでいきたい(?)
年賀状は高校以来作っていなかったのですが、大瀧さんが毎年作っているのをみて、グラフィックデザインのリハビリみたいな感じで作るのも良いな〜と思いチャレンジしてみました。
ここ数年自分は写真を撮っていること、また文字を書き上げたかったのもあり、今回は写真とレタリングを組み合わせたものにしました。また、実家の用事で10月ごろにSURIMACCAというシルクスクリーン印刷キットを購入していたので、写真は印刷所に出し、文字はシルクスクリーンで印刷することにしました。
写真は12月の半ばに、卒業旅行の後に訪れたエジンバラの街並みの写真を使っています。より北のネス湖などもあるインバネスの景色にもしようと思いましたが(下図)、イギリスっぽさを出すことを考えると街並みの方が良いかと思い、今回はエジンバラをセレクト。曇天で雨降る街並みはまさにイギリスといった雰囲気です。
写真と住所欄に関しては印刷をグラフィックに出しています。元はプリマ、ハンマートーン、サガンといったもう少し工夫した紙を使おうと思っており、見本帖なども見に行ったのですが、旅行後体調を壊してしまったのもあり時間がなく、結局安定宅のアラベールに。とはいえいい紙です。宛名欄は卒業制作で作ったHaithamと、Type Projectの純明朝を合わせてみました。自分の書体がやや使いづらいところもあり、完全にウェイトがあっているわけはありませんでしたが、新しい書体を使ってみたかったので試すことができてよかったです。タイポグラフィに取り組む機会が最近減っていて、ややインプットが落ちている感じもするのでもう少し鍛えたいところです。
レタリングはなんとなく思い浮かんだアイデアを形にしてみました。極太のコンデンスドの文字と、細い平体の文字。太い方はシンプルなインクトラップをつけつつ(インクが滲みやすいのでインクトラップとして有効)同じ文字でもちょっと形を変えたりしてみました。数字は簡単でしたが漢字は省略や濃度の調整などが必要でなかなか楽しかったです。
細い方は芯だけを描き、塗りではなく線の状態でイラレに持っていき、太さをつける楽な形にしました。柔らかく可愛らしい文字を意識しましたが、なかなか和文欧文ともいい形で描けたと思います。和文は幅を稼ぐために「す」をやや古い形にしたり筆脈を繋げ、欧文は逆にステンシルっぽい感じにしつつ行が変わるたびにカジュアルな字形に変えていっています。ツールはもちろんGlyphsで作っています。こういった用途でもGlyphsはおすすめです。
元々これらのレタリングはGlyphsで作ったレイアウトをそのまま版にして、4つをまとめたものをそのまま印刷しようと思っていました。しかし、そうすると写真はあまり見えない上、あんまり面白くないように思えたのでシルクスクリーンの版を入稿する際は1つの版に4つの版を話して発注しました。
これで文字を4つ分けて印刷できるようにはなったもののそれはそれで結構苦労しました。最初は全部にインクを乗せて文字を順繰りに印刷していったのですが、インクの乾きが早く一つの文字を刷っている間に他の文字のところでインクが目詰まりしてしまう結果に。また、一つ文字を印刷した後は乾燥するまでその上に版を乗せられないので、一枚一種類刷っては乾燥させて数時間後か次の日に別の種類の文字を刷る…という手順で進めていくことになり、結果シルクスクリーンの印刷で3, 4日かかってしまいました。
とはいえ、さまざまなレイアウトで刷り分けることでオリジナル感ができますし、ちょっとしたレイアウトレッスン的な側面もあり楽しく制作することができました。今回使ったSURIMACCAのこってりインクは乾いた後もくっつきやすく、アイロンで乾かしている途中にクッキングシートにくっついたり他のハガキにくっついたりしてしまったの反省ですが、良いトライだったと思います。おそらく、写真を印刷した上にインクをさらに盛っているので媒体にくっつきづらいという問題もあったかもしれません。
年賀状はリハビリや実験としても楽しいので、来年以降も新しい形や印刷方法を試しつつ作っていこうと思います。貰っていただけたら嬉しいです。
今回はこんなところで。これから挨拶回りや渡仏と忙しいイベントが続きますが、元気にやっていきたいところです。今年もよろしくお願いいたします。
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昨日、NIGHT HIKEに行った。今は帰りの新幹線でメルヘンのサンドイッチを食べたあと、適当にYoutubeを見て名取さんの曲を聴きながらブログを書いている。昨日もらったZoneと一緒にフルーツサンドを食べようと思ったけど、流石に食べ合わせが悪そうだったのでやめた。
この一ヶ月はしょっちゅうどこかに行っていて、7/1に東京に帰ってきたあと、7/14でまた東京へ、そして15に京都に行き、7/22–23は松本。7/27–30で東京に行って、8/5–7でまた東京に来た。一昨日カードの明細を見たらEX予約が並んでいて金額がすごいことになっていた。帰ったら慎ましく生活して卒論に集中しようと思う。
7/14は名古屋で祖父母に帰国の挨拶をしたあと、新幹線で東京へ。最初のお昼に何を食べるか迷ったが、NDCに勤めていた時にしょっちゅう言っていたイマカツというお店に行った。14日は自由な日として、展示をいくつか回った。ggg, G8, 近代美術館。三澤さんの展示は示唆に富んでいて毎回驚かされるし、あとでメイキングのツイートを見て二度驚いた。夕飯はもともとご飯を食べる予定の友人が体調を崩してしまったので、視デの後輩に当たる(年は被っていない)工藤くんと、同級生と軽く食べた。彼を見ていると俺ももっと在学中にできたことがあったなあと感じつつも、同時に自分が遺せたものもあったかも、とネガティブとポジティブが入り混じる。東京にいる間は基本的にずっと武蔵美の同級生の友人の家に泊まらせて頂いていた。観光客が増え、ホテルが高騰し予約も取りづらいので、本当にありがたい。
15日は朝友人とチャイとトーストのモーニングを食べたあと、渋谷へ。ソール・ライターの展示を見たあと、バスで三宿に行って、山口信博さんの相即の詩学を見た。ソール・ライターはファッション誌の写真で決め切らないところを撮るスタンスとか、個人の写真の中の画面の遮り方が面白かった。山口さんの展示は週ごとに内容を変えていて、この時は長く掲示されていたポスターの経年変化が提示されていた。赤は褪色しやすい、などはよく知られていることだが、同じ長く掲示されていたのものでも、光の当たり方で褪色具合が異なるのは面白かったし、フィジカルでしかなしえないと思った。
その後は草野さんの事務所へ。行く途中にどこかでカメラを落としてしまい、焦りながらもタクシーで向かう。卒論のために5人にインタビューする予定で、草野さんは一人目。テーマは「日本のエンタメデザインにおける世界観とアイデンティティ構築」…みたいな感じだが、インタビューは今までお話ししたことがなかった方とお話ししたり、個人的な興味も正直なところ強かった。草野さんにインタビューをさせて頂いた後は、こはくのさんという学生の方の書体を草野さんと一緒に拝見した。よくリサーチされているなと思いつつ、自分として気になるところやアドバイスをさせて頂いた。最近、仕事でも個人的にでも書体を見てフィードバックをさせていただくことが増えた。自分の見る目を養ったり、言語化ができるようにならなければいけないし、責任もあるので自分自身もっと経験を積みたいと感じさせられる。このあとは銀座に向かい、有馬さんにインタビュー。有馬さんも草野さんも、事前に記事や本、インタビューなどを読んではいたが、長い時間で生の言葉を聞いてみると、それぞれに信念や方法論があり、事前の予測とは違うことも多くてとても面白かった。有馬さんのインタビューは終わりきらなかったので、お食事に行った後に続きをさせて頂いた。相変わらず時間の見積もりが下手なままだ。
インタビューには新しく買ったDJI Micを使っている。イギリス生活でずっとセゾンのカードを使っていたので、ポイントがかなり溜まっており5000円くらいで買うことができた。音質も悪くないし、雑音が入っていてもDaVinci Resolveでいくつかフィルタやイコライザを通せばかなり聴きやすくなり、良い買い物だと思った。16日は朝から新幹線で京都に向かい、大滝さんに合流。そのまま阿部さんと正田さんにも会い、お昼はお蕎麦をいただいて、その後はカフェに行った。3人と初めて会ったのは確か大学の卒制展のすぐ後で関口さんに紹介して頂いた感じだったと思う。あれからもう3年が経過しており、その3年で自分も、3人も色々と場所ややっていることが変わっていっているけど、お互い大変だね、とかいいね、みたいな話をした。こう言ったつながりはずっと大事にしていきたい。解散した後は、別の京都のインターネットの友人と夕飯を食べて岐阜に帰った。
次の週は松本へ。土曜日は松本タイポグラフィ研究会とその懇親会、日曜日はそれに付随する鳥海さんのトークを聞いた。雪さんと山田さんのトークはどちらの視点も面白かった。雪さんのトークは和文を今後やろうとしていこうとしているが、日本の書体制作の歴史はまだ学びが浅い自分にとって大事な内容だったし、買ったけどまだ読めていない本もあるので読んでいこうと思った。山田さんのトークは方法論とかよりも山田さんの影響の元や思想に寄った話で、部分と全体というテーマがどのように展開されるのか最初はわからなかったけど、トークはとても興味深かったし、やっぱりかっこいいなと思った。歴史から、過去の人々から学ぶこと、手を動かすことはいつの時代も必要になるのかもしれない。
懇親会では初めて会う人も数年ぶりに会う人もいてよかった。見本帳をお渡しして書体のことを話したり、イギリスの話をしたり、エンタメと書体デザインの話をしたり。コロナ禍でリアルのイベントが開催されていない期間に留学したので、本当に一気に間が開いた感覚だった。最後の方は室賀さんに卒論の相談をさせていただいたが、やはり編集の方の知識量、文脈の理解は凄まじいと思った。大塚英志を中心とした書籍を教えてもらい、ここ数週間はそれらを読み漁っている。
一人東横インに泊まって、次の日は鳥海さんのトークへ。文字塾の書体はどれも素敵だったし、自分も自身の精神から練り上げた和文を一度は作りたいという気持ちにさせられた。トーク自体は方向性が定まったものというよりその場の流れで色々と流れていくような感じで、鳥海さんの節が炸裂していた。世代として、ひと回り上の35歳くらいは写植をしたことはないが見たことはある世代だと思うが、自分の世代はほとんど写植を見ることはなく、歴史として認識しているところがある。写研の書体が使えるようになった時、ただ使える書体のラインナップが増えたような反応になると思う。そうなった時、自分やより若い世代がどう使うのかが楽しみに思う。
トークの後は何名かの方とお蕎麦をいただいた。自分は『君たちはどう生きるか』を松本の映画館で見る予定だったので少し早めに退席してしまい申し訳ない気持ちに。映画は前情報が何もない状態で見て、次がどういうシーンになるかまるで予測できず、新鮮だった。よくわからなかったけどいい映画だった。そしてその日は何もできなくて、電車の中でも家でもぼーっとしていた。
松本から帰ってきて数日、また東京に。あまりに東京に行きすぎていて交通費がすごいことになっているのと、予定が早くから入っていたので行きは名古屋から夜行バスで向かった。独立シートを選んだが、正直全然眠れなかった。高校や大学の時は普通に眠れたのに、何が変わってしまったのか。27日はまず午前に髪を切って、最初はレクさんと。お昼をいただいた後インタビューをさせていただいたが、この界隈の自分の5個くらい上の世代の人と話すことはあまり多くなかったのでとても新鮮だったし、表に見えていること以上に、裏でさまざまなことを考えていらっしゃることを知り、いろいろなつながりがあり、自分とは別のところから影響を受けている世代間みたいなものも見えてきて、とても面白かった。インタビューの後は喫茶店でもう少し緩い話で盛り上がった。思い切ってキンプリの話を出したらプリティーリズムの話で盛り上がった。その日はその後池袋の映画館で『スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース』を見た。君生きの公開などもあり劇場公開が減ってきてしまっていたが、劇場で見ることができてよかったと本当に思う。1作目は絵的なところで驚かされたが、2作目はよりストーリー、設定で度肝を抜かれた。次の作品までまた亡霊のようになるのだろう。インフィニティーウォーを見た後のような。夜はいつもの如く泊まらせてもらっている友達の家に行って、一緒に家系のラーメンを食べた。思えば帰国してから一度もラーメンを食べに行っていなかった。家系はあんまり食べる経験がないのだが、寝不足もありちょっとキツかった。やっぱり塩系が好きかもしれない。
28日は、まず白井先生の事務所に伺う。前回東京に来た時は都合が合わず、見本帳を投函するだけだったので、ようやく挨拶をすることができた。大学院の話、最近の仕事の話、松本の話、書体の話などいろいろなことを話して伺って、自分の行きたい道を再確認できた。お昼は台湾料理を一緒に頂いた。先生が連れて行ってくださる店はあ、こんなところあるんだという発見があり、センスが本当に良い。そのお店に後輩と行ったりして勝手に得意げになっている。
その後は新宿に向かう。インタビューの4人目は藤井南さんで、ここからは自分よりも若い世代になる。藤井さんには出国前のコミティアでご挨拶したのと、オンラインで少しお話しした程度で、じっくりとお話しするのは初めてだった。若いとは言いつつも、ずっと学生をやっている自分とは違い、実務経験が量の側面でも大きさの側面でも豊富で、大局が見えているなと感じた。世代が異なるごとに、また世代の中でも人によってコミュニケーションのやり方は異なる。どの世代でもコミュニケーションが重要なのは共通しているが。Cumuloworksさんにも少し挨拶をさせていただいた後、インタビューの後は軽く食事をしてぶらぶらと服を見て回ったりした。人と服を見る機会というのも久しくなかった気がする。自分のお金の使い道は大体服かガジェットなので、服を見ているともっと稼がねばという気持ちになる。別れた後は次の用事まで渋谷でBraceBracketの1周年記念画像を作っていた。eSports関連のデザインは完全に趣味だが、それを褒めてもらったり新しいつながりができるのは嬉しく思う。BraceBracketというツールを作る行いはあまり経験がなかったので、さまざまなところで使ってもらえていることはただ感謝しかない。
夜は小柴くん、NivirusくんとKaoru Miyazakiさんとご飯。宮崎さんは初めてお会いしたが、レクさんとはまた違う考え方があるし、飲みの場だからこその話を聞けてよかった。小柴くんとNiviくんは割とフラットというか、歯に衣着せぬ物言いというか、ちゃんと踏み込んで話してくれる感じがして嬉しい。自分が4年生の時の1年生がもう働いている一方自分がまだ学生をやっているのは何かパラドックスが起きている感じがするが、二人の仕事が見れるのを嬉しく思うし、いつもいい話ができる。同時に、自分の発言の影響みたいなものを自覚する時もある。
29日。最後のインタビューはnm3さんに伺った。最初は渋谷ヒカリエのd47食堂へ。ちょっと並んでいたが割と早く入ることができた。d&departmentは親の関係もあり何かと見ることが多い。食堂は久々にきたが味噌カツ丼が美味しかった。nm3さんは最も若い世代であり、自分が気になっていたここ数年で一気に出てきたデザイナーの一人という感覚だったので、その中での経験や考え方を伺えたのは面白かった。その後はまた三宿の山口さんの展示に向かう。この時はエフェメラの展示で、前回とはまた違う組版が見れて面白かった。ポスターのデザインは難しいが、こういった端物のデザインもまた難しい。自分は実家のDMでよくやっていたが、最近はチャレンジがないのでまた色々作ってみたいと思う。展示の後は時間を潰すために近くのチョコレート屋さんでソフトクリームを買って、世田谷公園で食べて。ちょっと安いんだ後近くのカフェでコーヒーとプリンをいただきつつ本を読んだ。常になんか食べている。
その日の夜は新大久保の韓国料理屋でスマブラ勢のデザイナー陣とご飯。ワンシンリというこじんまりとした店で、姉に教えてもらってから度々利用している。西武撃という大会のクリエイティブを一緒にやっているsugaさんとふぁーむさんは何度もオンラインでは話しているのにリアルで会うのは初めてで、不思議な感覚だ。タロイモさんとあかばねさんを加えて、これまでの3日間とはまた違うことを色々と話した。他のところだと自分は大体年下であることが多いが、ここでは最年長になってしまう。まあ、最年長と言ってもメニューを決めてちょっと多く払うくらいしか役割はない。特にこのコロナ禍でデザインを始めた世代はフィジカルで会う時のやり方というか、オンラインでのコミュニケーションがデフォになっている感覚がある。フィジカルイベントで無限名刺見本帳渡し人間となっていたおじさん視点で、名刺とホームページはあったほうがいいというのと、人間性がわかるようなくだらんツイートをしたほうがいいというよくわからない持論を展開した。この界隈は働き方もまだ明確に定まっていない感覚があるので、就活にも迷いがちな印象だ。なんか色々うまく行って欲しいと思う。
30日。吉祥寺のアトレで軽くお昼を買って、石川さんや書体デザイン界隈の方々と会い、ゲームをしたり、ご飯やおやつを食べながら色々話した。結構時間はあったはずなのにいざ話し始めるとあっという間で、次の予定の時間が来てしまった。書体デザインの業界は技術の変遷もあり、世代の意識がすごい強いと思う。そして、若いデザイナーが表に出る機会もなかなかないように感じている。コロナ禍で断絶してしまった、こういう話し合いや場所作りみたいなものは今後意識的にやっていきたいと思う。半年後自分がどこにいるかもわからないけれど。夕方にはまた三宿に行き、山口さんの展示の打ち上げに伺い本を受け取ってきた。終電間際で多治見に帰った。新幹線が遅延していたが、おかげでなんか座れた。見本帳は配り切ってしまった。
気がついたらまた文が長くなっている。5日は朝6時には起き、7時台の電車に乗って東京へ向かう。自分は2年前くらいからスマブラにハマっていて、コミュニティにもある程度浸かっている。応援しているプレイヤーのファンミーティングの企画やデザインなど行うことになり、この日は内見に向かった。今までオンラインでしか話したことのなかった人と会い、会場を確認したり機材を確認したり。Atem miniを使った構成や、機能の使い方を考えたり、音のミックスをどうするか考えたりと、こう言った配信や音・映像関係は趣味でコツコツやっていたものがつながってくる感じで楽しい。もちろん、趣味レベルでしかないが。ちょっとしたモニターのトラブルもあったが、昼過ぎに終えて鎌倉パスタを食べて解散した。一旦荷物を預けに友達の家に行く。途中でシュークリームを買って友達と食べて、ちょっと休んでから吉祥寺の百年という本屋に行くと、ちょうどセールをしていた(後から知ったが)。あんま荷物になっても困るので、この日は朗文堂の『ふたりのチヒョルト イワンとヤン』を購入した。この本は前から知っていたが読んだことはない。朗文堂の本はどんどん読んでいきたいと思っている。欧文に関する書籍を日本語で出すという取り組みの先端を行っていたこともあり、内容に間違いもあるというが、それも楽しめたらと思う。
その日の夜は小原くんとclocknote.さんと琉球チャイニーズTAMAというところでご飯。沖縄料理も中華も美味しいので間違いがない。名前の割にかなりかっこよくて渋い店内だった。小原くんが、コミケで小柴くんと出すfaber! no. 2の告知の文章ができてないから書かなければいけない、その間ブルアカの話でもしててくださいと言われたので、会社の話のほかに、Blackmagic Designやブルアカの話をした。ナツが好きだと言ったらナツが好きな人はなかなか拗らせてるとおっしゃっていた。否定はできない。インタビューではないが、同じような業界でも会社や上に立つ人で考え方や方法論がガラッと変わるのは興味深い。食事の後、clocknote.さんはNIGHT HIKEの準備のために戻られたので、小原くんとどこか入れるカフェを探してぶらぶらと渋谷を歩いた。結局カフェはどこも並んでいたので諦めたけれど、カルチャーのこと、その出版物のことなどを話せてよかった。正直自分は中途半端なオタクという認識があるというか、正直なところこの界隈の歴史をあまり知らない。多分BALCOLONY.さんや草野さん、有馬さんを見てカッケェ…ってなる時に自分はピエール・シモン・フルニエとかアルダス・マヌティウスに夢中になっていたのだと思う。なので、カルチャー自体は小柴くんや小原くんの方が断然詳しいと思うし、だからこそこの卒論はそこを勉強しなおしている気持ちになって楽しい。
日曜日。朝起きてから、友達とダラダラ会話した後井の頭公園に程近いとりよしという店でまた別の友人と合流し、ご飯を食べる。外はいけそうだったけど親子丼を食べたらちょっと暑かった。親子丼は美味しかった。いつも自分で作ることが多いが、店の親子丼はやはり違う。新しくできた猿田彦コーヒー(席数は少ない)でカフェラテを飲みながら話した後、渋谷に向かう。この一ヶ月でしょっちゅう渋谷に行っている感じがする。一旦渋谷ストリームの地下にあるコインロッカーに荷物を預けようと思ったらロッカーがいっぱいだった。今回は小銭の入らない財布を持ってきていたが、仕方なく近くのKINOKUNIYAでお茶を買って小銭を作り、渋谷WOMBに向かう。列に15分か20分くらい並んで入場する。クラブに行くのは実は初めてだったので緊張感がある。ロッカーは思ったより小さかったが、めっちゃ押し込んだらなんとか入った。基本、メインフロアの2Fの後方らへんで、微妙にリズムに乗りつつVJを眺めていた。ちょくちょく小原くんの作ったロゴと僕の書体が素材に使われている。いくつかのウェイトが使われていたり、1Fのライブペインティングでもタイムリミットに使われていたりした。こう言ったイベントは現場に行くと別のに変わっていたりするので、大々的に使ってもらえるのは嬉しい限りだ。何より、後輩のロゴと共演しているのがとても嬉しく思う。ますます書体を販売するべきかもと感じた。次回のイベントで自分の書体が使われるかはわからないけど、正直使われなくてもまあいいと思う。ただ合う時にツールとして使ってもらえるのが良い。イベントの写真NG的なことがFAQに書いてあったので自分はほとんど写真は撮らなかったけど、結構撮っている人はいたので、そういうものだったのかもしれない。
DJの方は全然わからなかったけど、確かにDJごとに曲の選び方や鳴らし方が違うように感じた。背後にその人のバックグラウンドやコンテキストが透けて見えるようだった。なんか聞いたことある曲だなと思ったらブルアカだったりデレだったりミリだったりした。画面にヒフミが出てきた時はビビった。間、あかばねさんやわをんさんと会って話したり、MUNIKUさんにご挨拶したりした。が、クラブはあまりに会話に向いてない空間だなと思った。最後は大橋さんと植草さんのトークを聞く。作品や名取さんへの自分なりの解釈と、その落とし込み方。表層だけでなく、ずっと掘り進んでいる感覚が面白かった。最後の質問コーナーでは名取さん本人から質問が来ていて面白かった。実のところ、自分も名取さんの激しい動きのShortsからモンダイナイトリッパーを聴き、名取さんにハマったのでちょっと感じるところもあった。
最後の八王子PさんのDJ。最後の最後で第二回の告知がなされる。第二回の日付と、Thank you for…の文字がデカくNarukamiで組まれていた。嬉しかった。プロとして活躍していけば、こういった使われることは当たり前になっていくとは思う。だけど、この嬉しい気持ちは大事にしたいと思う。解散の間際、小原くんとその友達とちょっと話して挨拶をした。その友達のブルアカ本を小原くんがデザインしているらしい。後で調べたらめっちゃフォロワーが多かった。別れ際でナツとイロハが好きですと伝えたら自分もナツが好きですと言っていた。好きなキャラを共有するだけで謎に近くなった感がある。ちょうど出たところであかばねさんとわをんさんと再会できたので、焼き鳥を食べながら前の集まりとはまた別の話をたくさんした。自分がやや界隈の外側から眺めているぶん、意見の交換ができるのは面白い。解散した後は赤坂の9hoursに言って、ささっとシャワーを浴びて寝た。洗顔をシャワーに置いてほしい。睡眠の質は良かった。
そして今日、朝起きてから寄り道もせず東京駅に行き、メルヘンでサンドイッチを買ってから新幹線に乗り込んでいる(と言いつつ一日で書ききれなかったのでこの文は次の日に書いているのだが)。改めて人とリアルで会って話すことの良さを再実感できた一ヶ月だったし、自分の書体をもっとdistributeしていきたいと感じる時期だった。そのうち値段設定を決めて、知っている人のみには出していこうと思う。まだ一般に販売する勇気は取れない。
とりあえず今は、来月の頭の締め切りまで、あとは卒論と就活に集中しようと思う。正直日本語の文章を書いている暇はない。今後ともよろしくお願いします。
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こんにちは。気が付けば2023年も5月。7月頭に一時帰国を予定している自分にとっては、イギリスにいる期間もあと1ヶ月半となってしまいました。とはいえ毎回ブログを書くたびに時が経つのは早いなあと書くのもアレなので、残りの一ヶ月半を楽しみたいところです。まあ、卒業制作の書体と卒論で終わるのでしょうが…
さて、5月の3日から本日15日まで、ベルギー→オランダ→フランスという3ヶ国を跨いだ旅行をしていました。今はパリのシャルル・ド・ゴール空港で帰りの飛行機を待っているところです(あと5時間半)。メインの目的は10日から13日の4日間にかけて行われたATypI Paris 2023ですが、それに付随してアントワープのプランタン・モレトゥス博物館やパリから少し離れたところにあるImprimerie Nationale(国立印刷局)の見学などもあり2週間近い旅行となりました。
今回は、この旅行を振り返りつつ、その中で気づいた自分の味覚の基準の話などをしたいと思います。
イギリスのヒースロー空港を立つ飛行機の時間が6:50、つまり5時半ごろには空港に着いていないといけなかったため、前日の夜は寝ないという選択をしました。預け入れ手荷物のない飛行機かつ程良いサイズのキャリーバッグも持っていなかったのでバックパックに服を詰め込み、空港に向かうバスまでの4時間は自分のDiscordサーバーの友人とUnrailed!やGold It!などのゲームで遊びました。最近、こういったあまり実力のいらないゲームで遊ぶのにハマっています。
正直なところ、初日の夕方は寝不足で思考停止していたので、この前にちょっとでも寝ておけば…という気持ちはありますが、それはさておき最初はベルギーの首都、ブリュッセルへ。ハウスメイト3人と、グランプラスという大広場やサン・ミッシェル大聖堂、古いショッピングアーケードや漫画センターを見たり、レコード屋やカフェをまわり、ワッフルやフリット(ポテトフライ)を食べたりとブリュッセルを満喫しました。
個人的に、ブリュッセルの街の規模感は1日2日のサラッと旅行にちょうどいいなと感じました。朝から夕方までブリュッセルを楽しんだ後は、宿のあるアントワープへ。アントワープはブリュッセルよりも平坦で、もうちょっと街全体が広い雰囲気がありました。Airbnbの宿についてからは眠気でダウンしていましたが、一緒に泊まるクラスメイトと合流したのちに、駅近くにあったラーメン屋さんに行きました。日本人の方が創業されたチェーンのようで、ちゃんとラーメンしてて美味しかったです。今回泊まったAirbnbの宿でここが一番よかったのですが、トイレとバスルームに鍵が無かったのは謎です。
その後の2日間はプランタン・モレトゥス博物館を周り、ライブラリーでFred Smeijers氏とGerryさんの解説を聞いたり、街中でショッピングをして過ごしました。名前はよく聞いていた博物館だけに訪れることができてよかったですし、Smeijers氏の解説付きとなれば尚更です。アントワープの街はあまり回れなかったので、また行きたいですね。
なお、この旅行中に自分が配信画面とロゴタイプのデザインを担当させていただいたNeo-Porte 3期生の昏昏アリアさんのデビュー配信があり、街を回りながら配信をチェックしたりお仕事ツイートをしていました。なんとか無事終わってよかった…このお仕事については、またどこかでまとめようと思います。
Neo-Porte 3期生の昏昏アリアさん( @Aria_Konkon )のロゴや配信画面のデザインを担当させていただきました🐦⬛
— Masaki Ando (@wolphtype) May 5, 2023
是非配信もご覧いただけたら幸いです。よろしくお願いいたします! pic.twitter.com/d94JnAFXek
そして5月6日にはオランダ・アムステルダムに移動。初日は着いてからカフェに行ったり、有名な美術館(らしい)Stedelijk Museum Amsterdamへ。アムステルダムは海抜が低く平坦で、自転車の街として知られており、至るところに自転車が置いてあり、主要な交通手段の一つとなっています。日本の自転車と違って骨太でシンプル、中央から止めるやつが出ているのが面白かったです。また、運河が張り巡らされており街の形状も特徴的でした。クルーズなどもやりたかったのですが、今回は時間がなくて断念。
この日は美術館を見た後アボカドの料理を食べてAirbnbの宿に移動したのですが、こちらの宿は中身は最高でしたがアムステルダムの市内からちょっと遠いのが玉に瑕。とはいえ、オランダの住宅街は屋根の形がどれも特徴的で興味深かったです。
次の日は思い思いの1日を過ごしました。何人かは家で丸一日休みを取り、何人かは一人で自転車で街をめぐり…と言った具合。僕はお昼にクラスメイトとキューケンホフという庭園に行き、午後は一人で街の本屋や服屋さんを回りました。雑誌を2冊と、吉竹さんが以前購入されていてかっこいいと思っていたKRAKATAUのレインコートを購入。これがアシンメトリーでめちゃくちゃカッコよくて、早速パリで気回していましたがお気に入りの一つになりました。こちらのブランドはアムステルダムにしかお店がないので実に運命的で面白いですね…アムステルダムも自由に回れたのは2日間だけだったので、また行きたいところです。
月曜日、アムステルダムから高速バスでフランスのリールへ。そこから電車に乗り、片田舎といった雰囲気のDouaiに着きました。
その日は特に何もせず、次の日はImprimerie Nationale(国立印刷所)へ。ヒエログリフの活字や今も活字を切っている仕事場、Monotypeの稼働現場などを見学しました(写真がなくてごめんなさい!)。そしてその日中にパリへ移動、荷物を預けてBlack[Foundry]のスタジオ見学に伺いました。
スタジオ見学では最初あまり話せなかったものの、多国籍で親しみやすいファウンダリとても良い経験でした。同時に韓国のデザイナーの方からは「日本人である以上やっぱり日本語ができることは期待されるんじゃないか」みたいなお話もして、自分のキャリアについて考える機会にもなりました。また、Black[Foundry]が開発に協力しているWebベースの書体制作ツール、Fontraを触ることもできました。自分は触っていないのですが、クラスメイト曰く、フランス語キーボードだったのもありGlyphsに慣れている彼には操作が少し難しかったとのこと…とはいえSmart Componentのような機能もすでに搭載されているらしく、今後が楽しみですね。
そして次の日、10日からいよいよATypIが始まりました。無料で1つワークショップを受けれるということで、自分は朝からハングルワークショップを受講。ちょっと極端なラテンを選んでしまったものの、なかなか楽しかったです。ただ自分ではバランスに納得していないので、またリベンジしたいところ。
その後は本屋を回った後Production Typeのスタジオ見学へ。ややクラシカルな雰囲気のあるオフィスが素敵で、Black[Foundry]と比較すると小規模でフランスのファウンダリという空気感でした。その日は夜オープニングパーティののち、中国のファウンダリの方と同級生で食事をして一日を終えました。
ATypIは2019年の東京以来久々のオフライン開催。個人的に東京とパリを比べると、立地はパリのほうが良い一方、会場そのものは東京の方が1フロアに収まっており作業場所もあって良かったと感じています。また、東京の時は日英の翻訳がつきながら1つだけのプレゼンで進行していましたが、パリでは常に3つのプレゼンが同時に進行していました。見たいものを選べる一方かぶってしまうことがあり、そこは悩ましいところでした。
東京の頃に比べて英語のスキルが向上したのもあり、またみんよんさんや大曲さんといった方々が紹介してくださり、前よりはずっと色んな人と話せたと思います。とはいえ、MATDのクラスメイトと固まってしまうことも多く、まだまだコミュニケーション力の不足を感じるところです。次かその次にはスピーカーとして参加し、色んな人と話したいと考えています。
プレゼンはいろいろな種類があり、Petr van Blokland氏のプロジェクト専用のアシスタントスクリプトを作る技術的なもの、次世代のOpenTypeの機能紹介、書体の値段の付け方についてなどの考え方、フランスの漁船に書かれていた文字などのアーカイブ系、日本の字游工房の中野さんのリバイバル書体のプロセスなど、カテゴリは多岐にわたります。今年もやはりUnderwareのプレゼンは面白かったですし、MonotypeのJuanさんの脱植民地化に関する話も意義深かったです。3つのプレゼンが並行になっていることで自分がどのような分野に興味があるのかがわかってくる感じもちょっと面白かったです。自分は主に復刻・多言語間のハーモナイゼーション、スクリプト系などをよく見ていました。
他にも今年もType Critで自分のプロジェクトのフィードバックをいただいたり、MATDの在学生&卒業生で写真を撮ったり…と、プレゼン内外で常に忙しい3日間でした。コーヒーとカフェインに頼ることで今回はあまりプレゼン中に寝落ちせずすんで良かったです…ただ、ランチやディナーに海外の方と行く、みたいなことはあまりできなかったので、そこは今後頑張りたいですね。あと、今回も展示がありフランスの書体デザイン教育がフィーチャーされていたのですが、自分の知っていたesadやANRT以外にも様々な学校があり、かなり充実していることに驚きました。
一方で、ATypIで様々な人と話し、また卒業が近くなってきたことで、自分の今後の進路、キャリアに悩むことも多くなってきました。今までは武蔵美への入学、レディングへの留学といった目標を決めて人生を歩んできましたが、今年の9月以降は完全に白紙です。最初はとりあえず留学すればある程度進路も確保されているのでは…と考えていましたが、書体デザインの市場も変わり続けており、ラテンスクリプトの書体デザインだけで生きていくのは厳しいことを実感する限りです。ラテンといってもそもそも僕はネイティブで英語ができるわけでもなく、かつ英語以外のラテン語圏の言語のオリジンもありません。MATDとATypIを経て、今この市場で生きていくには以下のいずれかに進むしかないのかな、と感じています。
書体デザイナーが溢れつつある現代では、何かしら希少性を持つことが必要です。特に欧米で希少性を獲得するためには、和文やマイナーなスクリプトが今求められているところだと感じています。幸い、日本人は他の国と比べて欧米に出ている、英語でナチュラルにコミュニケーションを取れる人が他に比べて少ない(気がする)ので、そこは1つの狙い目です。一方日本では、ラテン(+英語)ができればある程度の需要はあるのでは…と考えています。
今の段階では、卒業までにどこかヨーロッパで職を獲得できたらヨーロッパに残り、できなければ日本に帰って書体デザインとグラフィックデザインのフリーランス(もしくはどこかに入らせていただき)経験を積む…という形を考えています。最近お声がけいただくことが増えありがたい一方で、やはり自分の将来の不透明さにはまだまだ不安が残ります。
閑話休題。元々は味覚の基準について書きたくてブログを書き始めたはずなのに、ATypIを振り返っていたら結構な長さになってしまいました。
イギリスに来てよく聞かれることといえば、やはり「ご飯ってどうなの?」という質問をよく聞かれます。そういった場合、自分は「まあ全然食べれるけど高いよ」という回答をしているのですが、今回の旅行でクラスメイトと何度か食事をするうちに、なんとなくうまく表現できそうな気がしてきました。
自分は割と貧乏舌だと自覚しており、割となんでも美味しい、食べられると感じられることが多いです。一方、自分が全然いけるなと思っていても同級生には微妙だったりすることも多く、「食べられる」=OK, Goodなラインは自分の方が低いのかなと感じています。しかし、同級生が喜んでいる一方で自分が(そこまでめちゃくちゃ美味しいか…?)と感じることも多く、自分が本当に美味しいと感じるラインは高いのではないかと考えています。これは日本の食の質によって育まれているのかもしれません。
これらの基準を考えてなんとなく日本とこちらの外食事情を比べてみると、日本の外食は全体的にレベルが高く、値段が比較的安く美味しい食事が多いと思います。一方こちら、イギリスや自分の訪れたヨーロッパ諸国では、個人的にまあまあ美味しいと思うものがあっても、自分が本当に美味しいと感じるラインまで行くものはあまりないように感じます。(あくまで抽象的・主観の図なのでご注意ください)
さて、先ほどの図に値段のスキームを追加してみるとこうなります。まず、イギリスのポンドは現在170円、欧州のユーロは150円前後であり、食事に関わらず全体的に物価は日本より高いといえます。肌感覚としては1ポンド/1ユーロが100円だと妥当だと感じる程度なので、物価や食事にかかる値段は1.5倍〜1.7倍くらいかかるように思います。こちらでちゃんと食べて1000円以下に抑えることは難しく、バーガーのセットやちょっとしたプレートなどでも基本的に1500円程度はかかることが多いです。一応、その分結構量は多いのでお腹は一杯になります。
それに比べると日本は全体的な値段が安い上、値段に関わらず美味しいお店が多いと感じます。また、各国バリエーションも多く感じますし、お酒も種類があって良いですね(こっちは日本に比べて甘いお酒が少なく、外食で困ることが多いので)。こちらで暮らしていくにあたって、僕としては「まあ全然食べてはいけるんだけど、めちゃくちゃ満足な体験をできることはあまりない」というのが正直な感想です。
ということで、結局味覚のことを書きたかったのに旅行の話が大半になってしまいました。さまざまな参加者と交流し、面白いプレゼンも見れた一方で将来は悩ましく、食のことを言語化した今ちょっと日本に一回帰りたいなあというのが今の気持ちです。雲林坊の汁なし担々麺、信濃屋や丸香のうどん、イマカツのささみカツ…などなど、食べたいものがいっぱいありますね。自分はGoogle Mapsに無限に食事処を登録しているので、日本に帰ったらまずいろんなところを巡りたいですね。とりあえず7月の初めに一回帰国するので、ぜひお世話になっている方々とは食事に行きたいところです。それでは!
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明けましておめでとうございます。今年は人生24年で初めて海外で年を越すという体験をしました。年越しって一年で一番一体感があるイベントだけに、違う時間軸から日本の年越しの様子を眺めるのは面白い体験でしたね。昨年についてはこちらの記事で振り返ったところですが、まあなんだかんだよく頑張った一年だったと思います。さて、今回は今年やりたいことでも考えてみようかなと。
2年前から同級生を真似てやりたいことリストを作っているのですが、行動力のなさゆえ基本的に全然達成できていません。それに今年に関しては卒業プロジェクトや卒論でめちゃくちゃ忙しくなることがわかっているので、あまり自分に多くを求めないようにしようと思います。まず第一は大学院のコースを後悔なくやり切ること。その中で、WebやBlenderなどの技術を深めて行ったり、余裕があれば個人でも書体を作りたいと思います。
去年はなんだかんだタイポグラフィの記事ではありませんが何本か記事を書けたので、今年もブログは書き続けたいと思います。去年のベージビューは9000くらいで、もちろんnoteとかで出す記事に比べたら全然閲覧数は少ないのですが、それでも個人のサイトにそれだけ訪れてくださるのは嬉しいですね。結構ブログ読んでますとか、面白いとか共感のコメントをいただけることも多いですし、独自ドメインを大事にしていきたいので今後もここで書いていくつもりです。でもHTML手打ちはめんどいからせめてMarkdownみたいな楽な形式で書きたいですね。「タイポグラフィ原義派」と「書体の品質とフリーフォントについての考え、書体デザイナーと名乗らないこと」を楽しみにしている方がいらっしゃったらすみません…
延々とフィジカルフィジカル言ってますが、西武撃のロゴデザインを通してやっぱりProcreateなり手によるスケッチなりで手を動かさないといい形が出てこないなあと感じる昨今なので、それ系は今年増やしていきたいですね。Procreateも万能ではないので、時にはブロードニブのペンとかフィジカルのツールも使えたら良いですが…ちなみに今年どれくらいスマブラコミュニティに対してのデザインを行うかは現状あまり考えていません。趣味の活動ですし、自分のモチベーションに従ってやっていこうと思います。
この前、日本が好きな去年のMATDの卒業生に「12月に日本のタイポグラフィのセミナーに行った時、そこにいる人みんな君のこと知ってるんだけどなんで!?」って言われたんですが、やっぱり自分はフィジカルで縁をつくってきたんだなあと再実感しました。もちろん仕事によるところもありますが、学生の頃はなるべくあらゆるタイポグラフィと書体のセミナーに行き、名刺と見本帳を渡してフィードバックをいただくというムーブを無限に繰り返したり、先輩から紹介していただいた方にも同じようなムーブをしていろんな人と繋がっていきました。
しかし、それが続いたのも大学卒業までの間。コロナ禍が始まって以降リアルで人に会うことは滅多になくなり、新しい人に会うこともかなり減ってしまいました。ですが、昨今リアルで会うことも増えてきましたし、個人個人がDiscordのサーバーを作ったり、その中で気軽に通話することも増えてきました。なので、今年は自分の作業鯖も作ったしいろんな人と話していきたいな〜という気持ちです。話しながら他の界隈のデザイナーの考え方を伺ったりしていきたいですね。あと、たまに話さないと自分のメンタルが落ちるので定期的に続けていきたいです。
このページを遡ると2019年賀正のあいさつがあり、その中ではファウンダリを立ち上げるとか書体を販売するとか書いてますが現状書体の販売を行う予定はありません。というのもシンプルに市場に放流できるほどの知識と実力はないと感じているし、今はまだいろんな言語やスタイルを試してみたいと考えているからです。そんな感じで、今年は卒業プロジェクトの他にここ数年作る作る言ってたグロテスクにそろそろ挑戦したいな〜と思っています。どういうスタイルにするかは練っている途中ですが、Webとかでバリアブルで動かせる面白い書体にしたいですね。
また、同時にコミケやコミティアなどで本を出してみたくもあります。最初はGlyphsの使い方的な本を作ろうかと考えていたのですが、最近待望の「Glyphsではじめる フォント制作」が出たので、前述のグロテスクを作る過程をまとめたり、レタリングをやってる方をお誘いしてプロセスを紹介していただいたりするような本を作れたらな〜と思います。とは言えこれは2023年中というよりは、締め切りを設けずゆったりやろうと思います。
こんな感じで、今年は自分のコースに集中することを第一にしつつ他のチャレンジも無理せずやっていきたいです。一昨日の冬コミで自分の書体を使ってもらってやっぱり嬉しかったので、人に選んでもらえる書体を作れるよう精進していきたいですね。それでは、今年もよろしくお願いいたします。
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こんばんは、Wolphtypeです。アラサーも近いここ数年、自分の性質もなんとなくわかってきて、解決法もなんとなく把握できるようになりました。例えば、自分は大体2ヶ月ごとにゲームをめちゃくちゃやる時期とめちゃくちゃ制作する時期を繰り返すとか、割と低気圧に影響される方だとか。特に自分にとって大きいのは、大体3–4ヶ月周期でネガティブ期に入ることですね。その期間は「自分は書体デザインを強みにしてるけどグラフィックデザインやWebをやってる人でもいい書体を作る人はいるし自分に価値はあるのか」「グラフィックやWebが下手なことを書体で誤魔化してるだけじゃないか」「自分に付き合ってくれている先輩デザイナーや後輩にいつか見放されるんじゃないか」「自分は将来何か残すことができるんだろうか、そもそも働けるんだろうか」…etc。そういうときはいつも先輩デザイナーの方々、具体的には阿部さんや大瀧さん、関口さんや有馬さんといった方々とお話しさせていただいて、自分の強みややってきたことを再確認したり、将来の大きい目標を見つめ直したりして精神回復をさせています。
しかしイギリスに来てから約3ヶ月弱、このネガティブ期が訪れる頻度が明らかに高まっているのを感じています。1ヶ月ごとどころか2, 3週間に1回はネガティブになっている感じです。今回はその要因についてさらっと書いていこうと思います。
早い話、この二つです。まず英語。正直なところ、僕の英語のレベルはクラスで一番低いと思います。元々の自分の性格もありますが、クラスの中では一番口数が少ないです。二ヶ月ほど経ってからかなりなれてきて聞き取れるようになってきたものの、英語で会話しているところで自分も喋るのはかなり難しく感じています。話しているのを理解した頃にはもう次の人が話しているので、話に入るタイミングがないような感じです…加えて同級生はみんな各々の面白いバッググラウンドを持ち、知識もあって、英語が足りてない上に書体デザインも頑張らなければ、というプレッシャーは確実に自分への重石となっていると感じます。実際海外に来た日本人は鬱になりやすいらしいですが、自分もその典型だったということですね。
次に日照時間です。元々イギリス、ヨーロッパの日照時間が短いというのは聞いていましたが、思った以上に短い。12.6現在、15:30には日が暮れ、授業が終わる頃には真っ暗になっています。しかも寒い。ビタミンDはとっているものの日照時間が短いと「なんもしてないのに一日終わった」感もあってなかなか沈みます。自分の気づかないところでも影響を受けていそうですね。
そんな感じで最近はしょっちゅう落ち気味です。しかもそのネガティブのツイートを後輩や同級生が見えるTwitterで書き込んでしまうのもダサいですね…同時に、今までレディングを卒業してきた先輩方は本当にすごかったんだと感じるばかりです。
とは言え嘆いてもどうしようもありません。今後もいろんな人と話しつつ、英語もよくしていきつつ、自分が目指す未来に向けて頑張っていきたいところです。それではまた。
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こんばんは、Wolphtypeです。留学してからあっという間に時間が過ぎ、いつの間にか1ヶ月が経っていました。この1ヶ月の間に頭痛に悩まされたりようやく1ヶ月だと思ったらコロナに罹ったりと大変な毎日ではありますが、今回は日本とイギリスの生活の違いを述べながら、近況などを伝えていけたらと思います。
まずは住居から。最初は寮を考えていたものの、最終的に住居をハウスメイトを見つけることができ、現在は同じ書体デザインコースのハウスメイト3人と別のコースのハウスメイト1人、計5人でハウスシェアをしており、また家はかなり大学に近く5分くらいで大学の学科の寮に着くため、昼休みなども家に帰ってご飯を作ったりしています。家の手続きは結構面倒なものももちろんありますが、寮よりかなり安上がりですし、同じコースのハウスメイトがいることで学校の予定とか、課題の提出期限とかを確認できるのがかなり助かっています(授業内で聞き逃すことも多々あるため)。部屋は2番目に広い部屋を使わせてもらっていますが、正直基本デスクとベッドを往復しているのでもう少し狭くてもよかったかも。卒業生の方々のお話を聞いているとあんまり家具は買わなかった、という方も多かったのですが、自分は自分の生活環境はなるべくちゃんと整えたいタイプなので割と家具とかディスプレイとかは買い足しています。バスで一時間ほどのところにでかいIKEAがあり、またAmazonもちゃんと翌日か翌々日には届くのであまり買い物に不便はありません。
レディングはかなりいい街で、最初は国分寺とか八王子みたいな感じをイメージしていましたがずっと栄えています。市街地、駅前のあたりには大きいショッピングモールやデパート、たくさんのパブがあり買い物や食事にはまず困りません。また、バスも結構な頻度で走っており家から市街地に行くバスは10分に1本は拾えますし(時間通りに来ないこともありますが)深夜に走っているバスもあります。レディングからロンドンは電車で30分強ほどで行くことができますが、電車は学生料金で£14ほどなので、2300円くらいとまあまあかかります。とはいえ割と気軽に行くことができるのはありがたいですね。ロンドンは1回行きましたが、人の量がとんでもなかったです。普通に東京くらい人います。また、こっちは本当にマスクしている人がいません。
気温はついた時点からかなり寒く、日本が最高気温30度最低気温20度みたいな中最高気温20度、最低気温8度みたいな感じでした。とはいえ正直自分は暑いより寒い方が好きなので割と心地いい環境です。湿気もかなり少なく、あまり汗をかかない、またかいてもそんなに不快に感じないのが嬉しいところです。こっちの人は毎日シャワーを浴びない人も多いと聞きますが納得ですね(あんまり汚れた感じがしないため)。
イギリスの食事といえばネタにされることが多々ありますが、正直なところあまり外食をしないのであまり食事のクオリティが気になることはありません。というのも、イギリスはスーパーで食品や日用品を買うときは税率が0%なのですが、外食は税率が20%と非常に高く、そもそもの円ポンド相場(現在、168円)からもあまり外食はしたくないのが正直なところです。外食を普通にしたら2000円ほどかかるのはザラ、3000円ほどかかることも少なくありません。なので食事は基本的に自炊しています。たまにハウスメイトにご飯をもらったり、逆に自分が作ってシェアしたりしており、インド料理やシンガポール料理が楽しめるのは嬉しいことですね。逆にハウスメイトはみんな日本の料理にかなり関心がありますし、箸も進んで使ってくれるので嬉しい限りです。結果として、外食はあまりせず月に2回パブとかにいく際は酒だけ飲むみたいな感じです。
スーパーは家から徒歩5分くらいのところに何件かあり、材料自体はそんなに日本と値段は変わりません。ありがたいことにイギリスに住んでいた/いる先人たちのブログ、所轄「駐在妻」の方々の記事にはいつも助けられています。学校内に韓国スーパーがあるためそこでお米を買えたり、ロンドンのJapan Centreという日本スーパーで結構な調味料やお茶などを揃えることができますが、そもそもスーパーに薄切りの豚肉がなかったり、魚のレパートリーがあまりない&高いのは魚大好きとしては少し残念ですね。
ちなみに自分は国際的にも貧乏舌らしく、学食で自分がまあ食べれる味だな、と思って完食しているなかクラスメイトはみんな残していました。まあ幸せなことですが…(そもそも食べ切ること、残すことへの価値観が違うのもあるかもしれません)
こちらの水は硬水、また洗濯機は結構強め、そして前述したように湿度が低いので、服の着方や洗い方なども日本にいた時とはかなり変化しました。下着や肌着といった肌に触れるものは一回着たら選択しますが、その上にきるプルオーバーやズボンなどは基本的に2回来てから洗濯するようになりました。選択の際は大事な服は裏返しにし、全ての洗濯物はネットに入れて、メニューはMixed Loadというちょっと優しめのモードにしています。洗剤はCalgonという硬水対策のやつを使っています(たまに溶け残ることもありますが)。幸い持ってきた服が肌着多めだったので、こっちにきてからも下着とセールで安くなっていたアウターを一着買ったのみで、あまり買い足さずにすんでいます。
先ほども述べた通りこちらは硬水環境、何かと日本とは違うことが多くあります。1ヶ月住んで自分の中で出た結論は「多少対策はするけれど、日本と同じ環境を再現するのは諦め、こちらの環境に適応すること」でした。硬水への対策として浄水ポットを使ったり、IONICというシャワーヘッドを使ったりといったことはしていますが、正直なところ絶大な効果を実感するほどではありませんでした。
割と洗顔と美容を意識している自分にとって、軟水から硬水への変化は重要です。日本からイギリスに来る際、海外のメーカーであるイソップのものならまあ泡立ってくれるだろうとトラベルキットを買いましたが、シャンプーに関しては全然泡立ってくれませんでした。調べたところオーストラリアは軟水の地域も多いようなので仕方ないと思いつつ、現在は色々お薦めを聞いたり調べたりした結果OUAIというシャンプーとコンディショナーを使っています。こっちの製品というのもありちゃんと泡立ってくれますし、見た目が良いので現状気に入っています。ボディーソープに関しては駅前にあったTHE BODY SHOPのものが比較的リーズナブルで、香りも良いのでそちらを使っています。
洗顔は元々日本で使っていたTHREEの一式を持ってきましたが、さすがTHREEというべきか、洗顔ネットを使えば硬水でも軟水までではありませんがかなりしっかりと泡立ってくれます。しかし、日本の住んでいた時のように朝洗面台で洗顔をするのは結構面倒なので、朝に関してはミセラーウォーターという拭き取り化粧水を使うようになりました。シェービングもいつも朝にやっていましたが、夜のシャワーの時にやるようになりました。拭き取り化粧水は結構手軽で便利なので気に入っています。
自分の通っているコースはMATD、Master Type Designコースですが、学科そのものはコミュニケーション&タイポグラフィ学科というところに属しています。この学科の中には他に情報デザイン、エディトリアルデザインなどのコースがあり、それらのコースと一緒の授業もありますが、書体デザインだけ別の教室で独自の授業、となっていることが多いです。人数としても書体デザインコースが10人で、その他のコースの合計を合わせても10人くらいなので、やはり書体デザインコースは人気かつ特殊なようです。
コースの学生の内訳としてはイギリス人1人、インド人1人、パキスタン人1人、シンガポール人1人、韓国人2人、中国人2人、そして日本人1人。見てわかるように圧倒的にアジア人が多く、また年代も大体二十代に集まっています。最年長はおそらく30代前半、最年少は自分(24歳)です。アジアの学生がいるのは心強いし、イントネーション的にも会話しやすくありがたい一方、自分の英語力が一番低いのは明白で、リスニングで困ることもしばしば。詳しくは後述しますが、それぞれの学生が各々のスキルを持っており、書体デザインと技術に関してはアドバンテージを感じていますが、言語を含めた他の部分では負けてられない、自分も頑張らなければという気持ちが強いです。一方で、日本語という後から覚えられる/覚えなければいけない英語とは別のラテンではない言語を第一言語としていることはアドバンテージでもあり、これは卒業制作にもつながると思います。
今までやった授業としては、既存の書体を一部かけたものを想像して書いたり、4文字で1つ以上の軸を持ったバリアブルフォントを作るスタディを基本として、カリグラフィやストーンカービング、ギリシャ文字制作のワークショップなどがあります。ワークショップは本職の方々が来てくださり、非常に学びがあり、また楽しかったです。一方でリサーチの方法や昔の印刷方法、活版印刷やモノタイプ鋳造機、リソグラフを見る授業などもあり歴史と技術、手、方法論さまざまな視点から書体デザインとタイポグラフィへの学びを深めることができ、本もたくさんあって非常に良い環境だと感じています。また、読むべき本や動画を色々と教えたもらえるのもかなり嬉しいですね。
1年ほど英会話はやっていましたし、IELTSも最終的に7.0は取れたものの、正直全然英語でのコミュニケーションは全然うまくいきません。厳しいのは主にリスニングで、喋ったり読んだりといったことは時間を要しつつもできますが、クセのある喋り方やイントネーションだったり、ネイティブ同士が話している時などはかなり聞き取るのが難しいです。1ヶ月経ってちょっとずつ慣れてきたものの、それでもまだ厳しい状況なので時間を要しそうです。IELTSはあくまで入学できる「条件」でしかないんですよね…
来て2週間ほどで頭痛に1週間ほど悩まされました。幸いこちらは割とどこでも薬が買える上、そこそこ入っていて600円とかなのでかなりお手軽です。その後また健康に過ごしていたものの、来て3週間と少し過ぎてからパブに行った次の日、喉の痛みを強く感じ、少し頭痛もあり、また体調を崩してしまいました。主な症状は喉だけだったので風邪だと思い込み、のど飴とシロップでその週はなんとか過ごしていたものの、週末に喉が治ってくると同時に咳が出始め、嗅覚がなくなり、「あ、これは…」と罹患を実感しました。結局その週末で嗅覚は戻りましたし、咳がちょっと出続けているものの倦怠感などはなく収まったので軽症ではありましたが、ついにか、という感じです。まあイギリスは誰もマスクしていませんし、いつかはかかると思っていましたがやはり嗅覚を失うのはだいぶ味が感じられなくなるので厳しいですね。
まあそんな感じで1ヶ月なんとかやれております。最近は円相場がかなり厳しかったり体調を崩したりと逆風なこともありますが、授業は楽しいしクラスメイトもできる人ばかりで刺激されています。最近の課題はどんどん本を読まなきゃいけないのに英語だと読む気がなかなか起きないことですね…ちなみに今日はケーキを作りました。また会いましょう。
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こんばんは、Wolphtypeです。早いもので12月、今年もあと数週間で終わろうとしています。この記事も本当は「Cambly始めて2ヶ月」というタイトルで書く予定だったのにいつの間にか4ヶ月になっていました。時の流れは残酷ですね…さて、今回はIELTSのために習い始めたCamblyというオンライン英会話サービスのことと、Camblyおよび他の勉強から得た英語の学習方法について振り返ってみようと思います。(念の為、CamblyのPRではありません。率直な意見を書いていきます)
まず、とりあえず英語をやりたいと思ってこの記事を読んでいるならば、始めるなら早いに越したことはないです。今日にでも何かしらのオンライン英会話を登録してしまいましょう。
自分もそうだったように、いざ英語を勉強しようとしてもなかなか手が出ないものです。ある程度単語や文法、よく使う表現などを勉強してから英会話を始めようとする人も多いでしょう。しかし、あえて伝えたいのは準備をするなということです。語彙なり表現なりは英会話をやりながらの方が自然に覚えますし、そもそも読むだけでアウトプットをしなければなかなか身につかないものです。自分が全く英語が喋れないのが講師の人に対して恥ずかしいと思うかもしれませんが、それに関してはあちらもプロなのでそう言った場合の対処は慣れています。恐れず始めてみましょう。
まず、Camblyの特徴はこんな感じです。
対して、所感としては、まず「予約不要で始められる」に関してはあまり恩恵を感じていません。最初のレッスンは今できる人から始めようとしましたが、「レッスンを始める」ボタンを押すのになかなか勇気が出ず、始めようとしてから4時間近くかかってようやく始めることができました。最初のレッスンは15分にしていましたが、講師の先生と自己紹介をした後は講師の先生が頑張って話題を探してくれて、それに一言二言で答えるという心苦しい時間が続いてしまいました。おそらく、よほど英会話に慣れていなければ予約不要で始める時は毎回別の講師とレッスンをすることになるので、自己紹介だけで終わってしまうことが多いでしょう。毎回同じ講師を選んで、予約をした方が(時間が決められてしまっている方が踏ん切りがつくという意味でも)おすすめです。
次にプランと講師ですが、自分は週3、1回あたり30分のプランでやっています。自分にはこれがちょうどいいです。おそらく、60分/120分は予約が取りづらいと思うので、回数で調整する方が良さそうです。また、15分だと調子はどう?みたいな会話でほとんど内容が終わるので30分が最適だと感じます。講師の先生は本当にたくさんいて、自分に合っている人を探せるのはありがたく感じました。前述の通り、毎回違う人だと自己紹介で終わってしまう上、フリートークは難易度が高いのでひとり又はふたりの先生とずっとレッスンをしていくのが良いと感じました。自分はイギリスへの留学を見据え、またデザイン関連の話題が話せたらいいなと思い「イギリスアクセント・(元)デザイナー・講師資格もち」で調べました。今は2人の先生とレッスンをしていますが、とても満足しています。何かしら共通の話題が話せたり、同じような価値観を持っていそうな先生だと良さそうです(どの講師も自己紹介動画を載せているので、喋りからなんとなく雰囲気は掴めると思います)。
教材に関しては、あまり多くないらしいですが自分にとっては十分だと思います。IELTS用の教材もありますし。1コースに8–10程度のテーマがあり、それぞれのテーマは大体1.5回–3回くらいのレッスンで終わります。英会話のシステムは完璧とは言えずともちゃんとしており、チャットした時にチャットした時間が記録され、その時間に飛べたり録画機能で復習できたりというのが結構ありがたいです(パソコン版はChromeでしかできない上若干復習が不安定ですが…)。復習は大事なので毎回録画は見直しており、新しく習った表現はNotionとかに表でまとめておくのが良いです(レッスンで一回聞いた程度じゃ忘れるので)。
次に、自分の受けている講師の先生を軽く紹介しようと思います。どちらもイギリス出身ですが、どちらもアジアに住んでおり、英語が第一言語だと海外在住もハードル低いのかなあみたいなことを思ったり思わなかったりしますね(英語の教師をしているというのもありますが)。おかげでこちらと近い時間でレッスンができるのはありがたいです。
さて、まず一人目のカールは、自分と同い年で、プロダクトデザイン的なことを大学で学び、今はタイに在住しています。大人っぽいのでてっきり自分より5つくらい上かと思ってたのですが、Z世代だとか世代の話をしている時に自分と同世代だと知りました。欧米の人々の年齢を予測するのって難しいですよね…カールはとても陽気で、話もよく合います。発音もかなり聞き取りやすく、わからないときも質問すればすぐ答えてくれます(答えてくれない講師はいないと思いますが…)チャットは少なめですが、毎回最初の雑談でよく話を広げてくれて、おかげで英会話に楽しさを見出せた気がします。
二人目のナイルは元デザイナーで、ベトナムに住んでいます。年齢はおそらく30代かと思いますが、デザイナーとしての経験があるため割と書体の話とかもしやすく、ところどころ見識の広さを感じます。典型的なイギリスアクセントという感じなのか、ややスピードが速く聞き取りづらいときもありますが、いろいろな国で英語をはじめとしていろいろと教えていた経験からか、自分が発音や時制、前置詞などを間違えたときにしっかり訂正してくれます。その上、ストーリーテリングが苦手だとわかったときは参考になる記事を探してくれた上にストーリーテリングだけで1レッスンを組んでくれたり、教材内の質問に対する自分の回答を全て書き起こし、全部訂正(時制の間違いだけでなく、表現なども)をしてくれてめちゃくちゃありがたいです。おかげでレッスンの進みは遅いですが…笑 また、二人ともフィードバックが欲しいと言えばメッセージで送ってくれたりもしますし、このまま一年この二人とレッスンを続けたいと考えています。
おそらく、日本人は(主語がでかい)義務教育や高等教育でちゃんと英語を習っていればそれなりに英語の力はついています。自分は周りよりは喋れたものの、高専、美大とあまり英語に力が入っていないところに進学していたので語彙などに不安はありましたが、英語での会話に慣れていくにつれだんだん話せるようになりました。「友人になろう」というのはすなわち、「先生を同じ人間だと認識しよう」ということです。憶測ですが、自分含め日本に生きていると外国人は同じ人間じゃないような、別の何かのように捉えてしまっているように思います。自分は最初、“How are you doing?(最近どう?)”と毎レッスンの初めに聞かれたとき、same as usual(いつも通り)とか、つまらない回答ばかりをしていました。しかし、だんだんスマブラの大会があって…とか、最近買ったものとか、旅行の予定とか、些細なことから日々話題を見つけて話すようになり、毎回話したいことを考え、その表現を調べてからレッスンに臨むようになりました。結果、共通の趣味や価値観が見つかったり、質問したりされたりすることによって仲良くなっていき、ふと「ああ、この人たちは自分の友人や仕事の先輩と同じように話せる人間なんだ」と認識できました。今では最初の雑談でレッスン30分のうち10分くらいを使ってしまうこともあり、話せることも多くなって英語でのコミュニケーションを楽しめています。何より、英語が話せること、英語のソースが読めることでアクセスできる情報が何倍にも増えるだけでワクワクしますよね。
英会話楽しいよ〜というのは伝わったかと思いますが、とはいえ英会話だけで英語欲をつけるのは難しいのも事実です。自分が目指しているIELTSはリスニング、リーディング、ライティング、スピーキングの4セクションに分かれていますし、英会話だけで語彙を増やすのも難しいでしょう。そんな中で自分が英会話以外にやっている英語学習法を述べていきます。
まず最初は定番、単語帳です。IELTSの対策に際して読んでいるEuro travellerの1記事にあった単語暗記法を参考にしています。具体的な方法としては、こちらの単語帳を使って、毎日昼に80単語を見て、夜に同じ80単語を赤シートを使って確認、次の日はまた次の80単語を見て、夜同じ80単語を確認…というのを繰り返し、500単語を見終わったら最初から昼に80単語赤シートで見て、夜も赤シートで確認…というのを4周ほど繰り返します。単語がわからないときは本に連動したアプリで発音を確認します。最初は全然覚えられないのですが、2周目、3周目になっていくとだんだん覚えている単語数が増え、4周目には大体の単語がわかるようになります。自分は平日に行なっているので、大体500単語を4周するのに1ヶ月半ほどかかります。過去に覚えた単語も使わなければ忘れるので、できる限りサラッとでも前学習した単語を見返すようにしています。正直なところ暗記しただけでは、リーディングでは使えてもライティングやスピーキングで頭から出てこないことが多いので、なるべく使うようにして引き出しに定着させることが重要だと思います。自分は現在2000単語ほど学習したところですが、語彙力がつくのは単純に嬉しいですし、英語の記事などを読むときもかなり調べることが減り、スムーズに読めるようになりました。
英単語を学習して感じたのが、英単語を学ぶならばprefixとsuffixの構造を理解するのが大事だということです。prefixは接頭辞、suffixは接尾辞ですが、これらは英単語の構造にかなり大きく影響しています。例えば “disagree” という単語があります。意味は「意見が異なる、不賛成である、反対する」という意味ですが、これは「賛成する」という意味の “agree” に否定の意味を持つprefix “dis-” がつき、「賛成しない」という意味になっています。他には、同じく否定の意味を持つ “in-” “im-” “un” や、 “pre-” 「前もって、前の」などがあります。
そして、disagreeは「反対する」という動詞ですが、これにsuffixの “-ment” をつけると “disagreement” 「不賛成」という意味の名詞に、「…できる、…すべき、…に適した、…しやすい性質の」という意味のsuffix “-able” をつけた “disagreeable” は「不愉快な、嫌な/気難しい」という形容詞になり、“-ly” というsuffixをつけると「不愉快に、不愉快な態度で」という副詞になります。
つまり、例えば1単語 “incapable” 「…ができない、…する能力がない」を学習したとき、 “incapablity” “capable” “capably” “capacity” といった周辺の単語を見たときに意味を予想できるようになるのです。見知らぬ単語でもなんとなく意味を推測できるだけで、かなり英文の読解がやりやすくなると思います。とは言え、そのまま意味が変換されないこともありますが…
自分は平日毎日1時間半くらい運転する時間があるので、そういった時にはPodcastを聴いています。よく聞くのはHapa英会話、BBCの6 Minute Vocabulary / Grammerです。
Hapa英会話はネイティブのアメリカ人二人がテーマに沿って話しているのを聞きながら、使われている表現などを学ぶことができます。日本語の和訳が入るので初心者にもありがたい一方、会話は結構聞き取るのが難しくて辛くなりがちです。とは言え、日常的な会話の表現が学べるのはありがたく、またホームページにはスクリプトも用意されているため聞き取れなかった単語などを確認することも可能です。会話は2回聞くことになるのですが、自分は2回目はシャドーイングをするようにしています。
BBCの方はそれぞれ語彙、文法について掘り下げるPodcastです。英語の文法の概念的なところを理解するのにとても役立ちますし、登場人物を覚えていくと聞くこと自体も楽しめます。名前の通り6分なので、隙間時間に聞けるのがありがたいですね。どちらにせよ、聞き終わった後はできれば復習もしたほうが良いでしょう。
また、CollinsのIELTSリスニング学習本の音源をダウンロードし、それぞれのトラックを4周ずつひたすらシャドーイングするというのもやっています。こちらもEuro travellerの記事を参考にしています。記事ほど厳格にやっているわけではないですが。
こちらはあまり高頻度でできてはいませんが、たまに英語で日記を書いています。ライティングの練習にと書き始めましたが、正直なところ全然書けなくてびっくりします。分同士のつながりがあまりなく、Linking Wordsが足りていないなあと感じたり、英文を普段読んでいないためにどのような表現をすればいいのかわからなかったり、と色々気づくことがあります。
ナイルに相談したときは、Grammerlyというアプリケーションと箇条書きで要点を書いてから広げていく書き方を教えてもらいました。GrammerlyはMacで英文を書いていると文法の間違いやより自然な表現への変更をサジェストしてくれるアプリケーションで、非常に重宝しています。また、要点を箇条書きで書くのは日本語で文章を書くときもよくやる行為で、書きたいことを明確にできます。正直なところ、IELTSのライティングに備えるためには日記よりもエッセイの方が良さそうですが、その辺はおいおいやっていこうと思います。
さらっと書きたかったのになぜかいつものごとく長文になってしまいましたが、こんな感じです。英語をただ勉強しようとするとモチベを保ちづらいですが、コミュニケーションを楽しむこと、新たなソースを得られることを考えて楽しく英語学習ができるようになったというのが主な内容でした。なんだかんだ英語力をつけるためには地道な努力が必要ではありますが、やり方や姿勢はいくらでも工夫できるということですね。
自分はとりあえず来月IELTSを試しに受けてみようと思っています。6.5が取れたら理想ですが、正直相当難しいでしょう。6.0が取れればかなりよく、5.5ならまあまあ、5.0以下だったらかなりきついなあという感じです。
まあ、こんな感じですが英語を勉強したい人に参考になれば嬉しいです。まずは英会話、できれば今日から始めてみてはいかがでしょうか。一応Camblyの招待URL置いておきますね。それでは!
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※この記事はあくまで幻想であり、ホームページや書体を持っていない人が怠けている、ちゃんとしていないといった考えはありません。仕事だけでなく、家事、育児、人との関係性、さまざまな要因や環境の中に各個人があることを理解した上でポエムとして書いていることをご理解いただけると幸いです。
自分が初めてホームページを作ったのは高専2年くらいの頃で、トップに画像を表示するための長方形のdivを画面中央・ウインドウサイズに合わせて伸び縮みするように作るだけで何時間もかかった覚えがある。その後何度も作り直し、フレームワークを使い始めたり、JavaScriptも触るようになり、この8個目のホームページでは数時間で骨子を作り、その後機能の追加と調整を行いスムーズにパブリッシュできるくらいにはなった。また、少しばかり関わりがあるアクセシビリティ界隈の方々の「プラットフォームじゃなくて独自ドメインで記事を書こう」的な影響も受けて、自分はホームページ(ポートフォリオサイト)に対して結構思い入れがある。
なので、Twitterで新しくフォローされた時、まずBioとWebサイトの欄を見る。独自ドメインのWebサイトがあるとワクワクしながら真っ先に見に行く。TumblrやInstagramだとあまり見に行かないことが多い気がする(あらためて、ホームページがないことを責める意思はない。人それぞれである。多分、Twitterというプラットフォームから別のプラットフォームに移動することに抵抗があるのだと思う)。
ホームページにはその人の個性が存分に出る気がするし、ドメイン名でさえ面白い。Webサイト自体のデザイン、モーションやコンテンツもちろん、metaデータをどう設定してるかとか、情報設計がどうかとか、クラスの付け方とか、コンテンツの管理方法とか、何をとっても面白い。アニメやゲーム、マンガといったコンテンツのデザインをやっている方のホームページがテキスト多めのめちゃくちゃ硬派なデザインだったりすることもあるし、得意なことを生かして思うがままにモーションを実装しているサイトもある。思った通りでも、ギャップがあっても魅力があると思う。
エンジニアやライターの方々、モーションなどの自分とは違うデザイン領域の方々のホームページもまた面白いし、デザインを勉強している学生さんとかでホームページを持っているとそれこそ「おっ!」となる(畔上くんとか)。見て欲しいものがある、自分を知って欲しいという感情は素敵だと思う。
そんな感じで、全てのデザイナーはホームページを持っていて欲しいと幻想を抱いている。このブログ上で人をリンクするときもなるべくならホームページをリンクしたい。紙のポートフォリオも良いけれど、そういったものは実物で見たいし、やはりTwitterなどのオンライン環境においてはWebサイトが良いと思う。最近はSTUDIOなどでも十分にカスタマイズができるらしいし、CMSも使えると聞いている。Twitterで「新しくポートフォリオを作り直しました!」というツイートを見るたびに自分が「すごい!かっこいい!自分も作り直したい…」と感じるように、自分のホームページが人にホームページを作りたい気持ちにさせられるようにしたい。
書体も同様だ。書体はより人の本質的な部分、身体性が現れると思う。好みを書体を真似しただけだとか、いろんな書体からとってきただけだとか言っても、出来上がる書体には何かしらその人らしさが詰め込まれている。人のオリジナル書体を見るのはホームページを見るのと同様に、いや、もっと楽しい。逆に自分の書体を見られるのは恥ずかしくもあるが、色々な意見を頂けるのはとても嬉しく思う。もちろん、書体を作るのは簡単ではない。だが、作った書体は配る必要はないし、自分の中で愛して、直して、使っていけばいいと思う。デザイナーだけに限らず、エンジニアやライターの方であってもその人の書体が見てみたいと思う。
つまり、その人のオリジナルの書体でホームページを組んでいたらそれはもう最高である。自分の周りでも実際にやっている人は数人しかいないが、ホームページを新しくしましたでも書いているように、内製化されていればいるほど面白い。そんな思いで色々な人に書体を作ることをここ数年勧めまくっている。書体を作る大変さを知っているからこそ手を出さないのだ、という人もいるけれど(そういう考えを持って書体を扱ってくれる人がいることはとても誇らしく嬉しいことだ)、書体そのものにより詳しくなる以外にも、たくさん得るものがあると思う。
ということで、書体を作ってみたいと感じた皆さん、Glyphsで書体を作ってみませんか?トライアル版は全機能を1ヶ月使うことができますし、自分もできる限りサポートします!ライセンスは買い切りで、書体デザインだけでなくレタリングやロゴデザインといったことにも使うことができます。ぜひ!(やっぱり締めはこうでないと。)
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こんにちは。このホームページを公開してから一週間、さまざまな方に見ていただけて嬉しいです。今回、影響を受けた人々や関わった方々を積極的に言及していくことを心がけていますが、それについてを褒めてもらえることもありやってよかったなと感じています。今回はそれに関連した話です。
Twitterを始めたのは確か中学一年生の頃で、当時携帯を持っていなかった僕は(多分その頃はiPhoneがちょっと広まったきたくらい、3GSとかの世代だったと思う)友人が使っているから電話以外で連絡が取れるのはいいなと思ってTwitterを始めた。その時のアカウントは去年あたりに生年月日を設定したらTwitterに「登録した時の年齢規約から外れてるじゃん!」と言われて凍結され、そのまま消えてしまったけれど(復活期間を見逃していた)、それはともかくTwitterを始めてからもう10年くらいになる。そのアカウントでは最初は一人のソニック好きとしてソニッククラスタの方々と交流していたが、中3くらいの頃からかずー氏さんというアルファ(アルファか?)にハマっていった。当時はソニッククラスタのオフ会もかずー氏クラスタのオフ会にも行ったりしていて、姉や親に心配されたものだが、今思えば中学、高校の年齢でネットの見知らぬ人と出会ってたら普通に不安だったと思う。かずーさんは簡単に言えば人工知能関連のことをやっているエンジニアで、かずー氏クラスタは主にエンジニアや高専生のコミュニティだったと認識している。自分はプログラミングなど全くしたことのない人間だったが、高専生という点は共通していたから馴染みが良かったのだろう。
この間、自分はTwitterの影響でRubyを書いてみたり、コーディングを始めてみたりするのだが、そのあたりは別の記事でまとめたいのでここまでにしておきたい。少し時がたち高2の頃、ハンドルネームでは同級生と関わりづらかったし、呟いてる内容も“インターネット”向けと同級生向けでは異なってくるので、いわゆる「リア垢」を作った。これが今使っている@wolphtypeのアカウントだ(なので、掘れば高専生の頃の取り留めもないツイートとかも出てくるし、最初は別のusernameだった。恥ずかしいのでみないで欲しい)。このアカウントでは、最初は同級生をフォローしながらも主にDTPの界隈の人々や書体、タイポグラフィ界隈の方々をフォローしていた。DTPの界隈の方々をフォローしていたのは、自分は効率化に凝るタイプで、Illustratorの効率化に関する情報をよく発信されていたからだ。
悲しいかなTwitterでは全てが数字として現れてしまう。フォロワー数だとか、いいねとかリツイートとか、最近はインプレッションを細かく見れるようになっている。高専の頃はそんなことは気にしなかったが、大学に入ってから自分も段々と気にするようになってしまっていた。美大の学生はさまざまだ。学生にしてすでに仕事を受けていたり、アーティストとして作品を発信していたり、そういった人たちがたくさんいて(もちろんみんながみんながそうではないが、そういった存在は目につきやすい)、そういった環境にいると焦らざるを得ない。イラストや映像など、自分ができないことをさらりとやってのける同級生には尊敬の感情を抱きつつも、生きているだけで息苦しいような、自分も何か作らなければという感情に見舞われる。多分その頃のフォロワーは800人とかで、少なくはないが多くもないといったところだろう。
高専の5年生くらいからTypeTalksなどのタイポグラフィ関連のセミナーにもよく行くようになっていて、タイポグラフィ関連の知り合いも増えていった。そして、大学に入ってからTwitterでデザイナーの方などを「なんかこの人、イケてるな」と感じるようになった。
「イケてる人」は「きらきらしている人」とも言えるが、何を持って「イケてる」のかは、今の自分でもわからない。フォロワーの数が多くてもあんまかっこよくないなと感じることはあるし、逆にフォロワーが少なかろうがめちゃくちゃイケてるなと思うこともある。それは制作物そのもののクオリティだったり発言だったり、デザインや世間に対するスタンスから感じ取っているんだと思う。もちろんイケてる人は同級生にもいた。そして、その中で自分が「イケてない」こと、そしてイケてないのに制作できる時間にゲームをしてしまう自分に何度も自責の念を感じていた(今も感じるが、多少は切り替えられるようになってきている)。大学で生きる中ではなんとかバイト先とかそういったところでマウントを取って(もちろんそんな露骨ではないが)なんとか精神を保っていた。
「イケてる」「イケてない」に気づいてからは自分もなんとか「イケてる」人間になりたくて必死だった。とりあえず、なんとかしてきらきらしてる人に近づこうとしていた。学生という立場を使って、セミナーやトークショーにいって登壇されてる方に挨拶をしたり、懇親会に積極的に参加したり、とりあえず見えるチャンスは全部拾うのに全力だった。逆に、後輩には警戒して、イケているかイケていないかを見極めるのに必死だった(本当に最悪だったと思う、申し訳ない)。自分が書体を作り切ってもいないのに見本帳を作ったり、制作中のスクリーンショットをよく上げるのも、「自分がやっていることを誇示しなければ」「『やっている』風に見せなければ」という観念があったのだろう。
そうしているうちに機会がありオンスクリーン制作室でバイトをさせていただくことになった。有馬さんはもちろん、イケてる人ばかりだった。オンスクリーンメディアの仕事がメインだが、インプットの多様さと実践へのスピード感、個々人の“スキル”(この言葉が最適かはわからない)には憧れるばかりで、ここにいれば自分もイケてる人間になれるのでは…そう思った。そして、その立場を利用して(言い方が最悪)またいろいろな人と知り合っていった。また、オンスクリーン制作室で先輩であった関口さんもいろんなデザイナーの方々との食事に呼んでくださったりもして、さまざまな方々と知り合うことができた。
オンスクリーン制作室で働かせていただいている間、さまざまな出会いがあり、色々な仕事させていただいて、いくつかの仕事は世に出るだけでなくTwitterなどで紹介させていただいている。最初は自分の至らなさで迷惑をかけてしまったり、うまくいかないこともあったけれど、働くうちに色々なアイデアを模索したり、自分の強みを活かせる仕事もあったと思う。とはいえ自分のキャリアの理想の形にはまだまだ遠く、いろんなことに手を出したがどれも中途半端で、イケてる人間には程遠い。
とはいえ最近はいい気づきもあって、「数字に振り回されなくてもいいよね」と思うようになってきた。まだ道半ばだが、これからも作り続けて、学び続けて、いろんなことに手を出していきたいと思う。
シリアスな話を最近買ったガジェットで濁しつつ。大学から今までいろんな人に知り合うことができたが、イベントで会う人以外にも、関口さんや有馬さん、白井先生に紹介していただいたことも多かった。Glyphsも最初は大曲さんに手取り足取りだったし、RubyやHTMLもかずーさんに頼ってばかりだった。そういった先輩方、師匠は対価を求めず、たくさんのことを与えてくれた。一度そのことを聞いた時は、「自分も先輩から色々なものを受け取ってきたから、今度は君が後輩に与えてあげて」と言われた。
それから、自分は何を後輩に与えられるか、ということを考えるようになった。人を紹介したり、技術(主にGlyphs)を紹介したりといったことをなるべくしたいと思うようになり、Glyphs初心者を支援するためにコミュニティを作ったりもしている。後輩から先輩へは突然変わるわけではなく、グラデーションで割合が変わっていくものだと思う。自分はまだ多くの先輩方にとって後輩だが、ちょっとだけ先輩としての振る舞いも意識するようになっている(先輩面っぽくてうざかったら言ってください)。
まあそんな感じで、これからもGlyphsは広めたいし、マジでイケてる後輩をもっと上げていきたいと思っている。同時に負けてられないとも思うし、作り続けることを発信すること、学ぶことと考えることを続けていきたい。今後ともよろしくお願いします。
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こんにちは、Wolphtypeです。先々週までは台風や大雨で30度を切る日が続いていましたが、最近また暑くなってきましたね。今住んでいる多治見市は40.9度で日本一の暑さを達成したこともあり、地獄のような暑さです。休みの日は家から出ず、クーラーの効いた部屋に閉じこもっています。
さて、新しいホームページを作るにあたって、前のホームページのwolph.designのblog.htmlの内容も一応このページに移してきました。こんなブログ、誰が読むんだと作った時は考えていましたが、デザインセンターで働いているときに部署の人から「安藤さんのブログ、面白いですよね」みたいなことを言われたことがあって驚きました。普通に恥ずかしかったです…とはいえ、真面目な記事や長い記事は個別のページとし、このページ(index.html)は長めのTwitterのようなフィード形式にしようと考えています。各投稿にはidをつけているので、一応投稿ごとにシェアすることは可能です。
そのため、この投稿より古いものは基本的に前のホームページに載せていたものを一文一句違わず掲載しています。今読むとかなり体裁的にも内容的にもヤバいというか、若さが溢れているのですが、その時の自分を残すのもまたブログですし、修正するのも違うかなと感じたのでそのままにしました。でも、楽しそうに書いているのでそこはよしとしましょう。
それでは、引き続きWolphtypeこと安藤真生をよろしくお願いいたします。最後に、6月に買ったX-E4で撮った、この前実家で食べたかき氷でも。マンゴーとパッションフルーツ、美味しかったです。
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こんにちは。相変わらず時が経つの早く、まとめるべき文章を放置してブログを書いています。今は卒制を進めていたのですが、突然ブログを書きたくなったので書き始めたところです。
まず、タイトルの通り昨日9/28に発売されたマイナビ出版さんの+DESIGNINGに、タイプデザイナーの1人として自分のインタビューが見開きで掲載されました。自分にフォーカスされて雑誌に載ったのは初めて(親の関係で雑誌に載ったこと自体は何度かある)ですね...とても嬉しく思っています。いずれ雑誌に載ったり、本を出したり、トークショーで喋る、みたいなことが夢としてあったのですが、十数年先かと思っていたら早すぎてビビりました。調子に乗らず知れ渡った分実力を身につけたいと思います。
改めて、明日9/28発売の+DESIGNING vol.48でKoga Sansと書体デザインについてどう考えているのかを話させていただきましたー。
— Masaki Ando (@wolphtype) September 27, 2019
まだまだ勉強中の若手という立場で恐縮ですが、山田さん、中村さん、藤田さんや他の記事も盛り沢山の内容なのでついでにでも読んでもらえたら嬉しいです!何卒。 pic.twitter.com/425XYVjq23
インタビューの内容としては書体デザイナーを目指し始めたきっかけ、Koga Sansについて、書体デザインについて思っていることなどを話させていただきました。インタビューで話したかったことの要点をうまいことまとめて書いてくださったと思います。画像も白井先生に修正していただいたところを載せたかったのでそこが載せられて良かったです。左の組み見本は自分で作ったのですが、アイデアを見ながらやったからか他の方の組み見本とはちょっと雰囲気が違う感じになってしまいましたね...でも、揃えや組みに関しては白井先生に褒めてもらえたのでOKです。(白井先生には1冊献本させていただきました。やったぜ。)同じ枠組みのインタビューは他にnipponiaの山田さん、ゴナ・ナールの中村さんということで、第一線を走る憧れの書体デザイナー(であり、グラフィックデザイナー)の方とレジェンドの方と一緒に載っているのは恐縮でしかないのですが、若手・中堅・大御所という流れで個人でやっている人と考えるとなるほどという人選だなと思います。
さて、近況に移ります。えー、夏休みはひたすらバイトと卒制に費やしておりました。ほぼゲームもせず、一日中卒制をするか、バイトに行くかの二択みたいな生活だった気がします。最初の方はディズニーに行ったりしていましたが。途中、実家に帰省したり、ゼミ旅行に行ったり、そのまま松本タイポグラフィ研究会に行ったりしていたら夏休みは終わりました。ゼミ旅行は瀬戸内に二泊三日でしたが、今まであまり話せていなかったゼミの同級生と結構話すことができたし、白井先生、杉下先生とたくさん話すことができて控えめに言って最高でした。瀬戸内はトリエンナーレメインで行っていましたが、自分は3年前にも行っており、プランに関していろいろ手伝えたのも良かったです。あと、夏休み最後はTypePiace Partyですね。自分と今市さんが立ち上げたTypePiaceという書体デザインコミュニティのイベントを行いました。初めてのファシリ手でしたが、いろんな方に良かったと言っていただけて嬉しかったです。
9月はまずATypIですね。結論から言うと充実していたものの自分の英語力の無さと話せることの少なさに悔しさを覚えました。ATypIに関しては記事をまとめようと思っています(まとまるかな...)。あとはATypI関連であったイベントと卒業制作と卒業制作展、バイトと先週の白井先生の事務所引越し手伝いをやっていたらいつの間にか今日、という感じです。
卒制はDwigginsのFalconという書体のリデザインをしています。今はRegularが完成間近で、プレ展示のためのテスターを作っています。最終的には、この書体で組んだ本、この書体のメイキング本、見本帳...などと様々な展開をする予定です。同様に卒業制作展の図録制作も担当していて、欧文にOptimoのGenath, 和文にTypeProjectの濱明朝使おうかなと考えています。
そんな感じで長くなりましたが近況でした。読みづらい文章からも分かる通り、結構忙しく余裕がない状態です。卒業に向けて頑張っていこうと思います。
これで展示までにsmall capsいれれたらgood pic.twitter.com/lg7RWx07PA
— Masaki Ando (@wolphtype) September 29, 2019
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前回に引き続き今回は入社報告です。ちなみに、このページはちょっと長めのTwitterみたいな運用にして、ちゃんとした記事はページを分けようかと思っています。せっかくドメインがあるので。
はい、ということで4月に日本デザインセンターにアルバイトとして入社しました。卒業後も少しお世話になろうかと思っています。入社のきっかけとしては、詳細は省きますが基礎デの非常勤講師でもある有馬トモユキ先生と将来の話をしていたらお世話になることになった、という感じです。本当に縁と幸運に感謝です。今は有馬先生の隣、近くに関口さんもいらっしゃるのですげーなという感じです。
仕事としては、詳しいことはあまり書けませんが基本的にGlyphsをいじっています。間にillustratorを使うこともあります。早くリリースされて欲しさがあります。有馬先生から的確なフィードバックをいただけるし、自分としても書体デザインの足りないところと成長したところを実感できて最高という感じで、まあ最高という感じです。伝わってください。
現状問題があるとすれば職場が家から遠いのとご飯単価が高いことと食後に眠くなることですね。といっても前職から10分くらいしか変わっていないので、50分が1時間になったところで感であまり気にしていません。ということでこれから頑張ります。自分がやらせていただいた仕事が世に出たらTwitterで報告しますので、是非。
デザイン同好会です。
— Masaki Ando (@wolphtype) 2019年6月19日
日本語不自由になって社で「カイワ...カイワシタイ...」って片言になっちゃった
— Masaki Ando (@wolphtype) 2019年6月19日
最近ようやくバイト中のリズムが固まってきた感ある
— Masaki Ando (@wolphtype) 2019年6月14日
10–11:30: スロースタートで調べ物などしつつ進める
11:30–13:30: 集中し始めて気がついたら昼飯の時間になってる
14–15:30: 眠い
15:30–:集中して頑張ってたらいつの間にか定時過ぎてる
若干手伝いました、是非〜https://t.co/VRq39S58Pj
— Masaki Ando (@wolphtype) 2019年6月14日
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気がつけば6月。ブログを書く習慣がないので前回から大幅に時間が経ちました。今は学校に来たはいいもののやることがないので思い立ってブログを書いています。京都旅行のレビューは記憶が風化しつつあるのでおしまいです。楽しみにしていた人が仮にいたとしたらすいません。打ち合わせの後のことを簡単にまとめると、「白井先生の展示見てトークショー聞いてから白井先生と話してたらその後の打ち上げにこっそり参加させてもらうことになりそこで太郎先生のアツい論議を聞いてから父親のコラボレーションしたホテルに入って歩いて銭湯行ってエモ。になった後寝て、次の日は龍安寺行ったり美術館行ったり親の知り合いの喫茶や古道具屋に行ったりいろんなとこ回ってフィニッシュ!」です。以上!先月末から今月頭に行ったカナダ・アメリカ勉強旅行もまとめたいと思いつつまとめられてないですが、多分まとまらないです。すいません。
さて、タイトル通りです。3月末にteamLab inc.のアルバイトを退職しました。理由は次に書く記事の日本デザインセンターに入ることになったからです。退職エントリという存在に憧れていたので、バイトでかつ半年間だけでしたが書きたいので書きます。
立地はJR中央線御茶ノ水駅から6分、都営新宿線小川町駅から3分程度のところで、小川町の出口からは30秒くらいで着きます。近くにコンビニもあるのでいい場所でした。何より、神保町が近いから美味しいご飯屋さんが無数にあるんですよね。社内にリストがまとまってたのもありバイトの時は大抵コンビニで買ってる社員さんに申し訳なく思いながらどこかに食べに行ってました。いつも混んでいていけなかったまぜそばの店にいけなかったのが心残りですが...
ホームページにありますが、バイトは最低賃金と同等です。東京は最低賃金が高いですし、そもそも勉強させてもらいながらお金をもらっているような身なのでそんな給料に関しては気にしていませんでした。
Webデザインを主に行っていました。カタリスト(ディレクター)、デザイナー、エンジニアでチームを組んでカタリストの方やメインを担当しているデザイナーと話しながら、デザインがある程度決まっていて、自分でも作れそうな簡単なページを作ったり、メインの部分で修正が入ったところを治す、などを主に担当していました。最初、コーダーで入るつもりがあっちとしてはWebデザイナーで来ると思っていた、という想い違いがありましたが、結構すぐ慣れました。使っていたのは主にSketchで、Zeplinで共有とフィードバック、Abstractでバージョン管理みたいな感じです。最初の方は結構残業してて辛くなっていた時期もありましたが、最後の方は仕事の進め方がわかってきたのもあり残業はかなり減りました。なる早でとりあえず形にして上に見せる、が重要だなと思います。ただ、上のデザイナーの人は案件をめっちゃ抱えているのもありミーティング続きでなかなか捕まらないのが大変でした。個人のGoogle Calenderが共有されているので予定はわかるのですが、全体的に社員が足りていないんだろうと思います。めちゃくちゃ忙しそうでした。ただ、大きな仕事に関われたのは普通に嬉しかったです。
本題は割とここです。1フロアの社員数が多い!そして、二酸化炭素濃度が高いというのが唯一の不満点でした。後、トイレも社員数に対して少ないのでなかなかは入れない時もあります。トイレの空き状況と二酸化炭素濃度を表示する内製のGoogle拡張があったのですが、特に自分のフロアは二酸化炭素濃度がやばくて、こんな記事もありますが、常時2000ppmは超えていて、高い時は2700ppmくらい行っている感じでした。集中できないし、昼過ぎはマジで眠いのがもうかなり辛かったですね。問題視はされているのですが、根本的な解決案が出されているわけでもなく、社員数の多さもあり難しいなあと感じました。
以上です。勢いで書いたのでミスなどあるかもしれませんが(最近誤字が多い)まあ大きいことができるし自分みたいな初心者Webデザイナーにも優しくしてくれた上司や隣に座っていた社員さん、カタリストさんなど感謝したい人がたくさんいて、いい職場ではありました。転職先はGAFAMではありません。
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気がつけば前の記事から一週間以上経ってました。というかもう2月終わりって早くないですか?春休みは週の中で1日はカリグラフィー教室、2日はバイト、1日カリグラフィーの宿題、余った時間でKoga Sansとホームページの改修、フリーの方の仕事、それに加えてセミナーとか人に会ったりの予定も多いので思い描いていた暇な春休みという感じではなかったです。まあ、無駄に時間を浪費してるわけではないからいいんですが...
さて、前回の続きです。勢いで書いているので読みにくいとは思いますがご容赦ください。京都着。京都を訪れるのは小学校の修学旅行、中学の塾の卒業旅行、母の仕事について行って一回、そして昨年夏のムサビの授業旅行の帰りによって一回、なので5回目です。まずはフットワークを軽くするために、予約してあるホテルの “ENSO ANGO” へ。このホテルは父がコラボレーションしているんですが、それはまた後ほど述べるとして、チェックインはまだできないので服の入ったボストンバッグに重いものをいくつか入れてフロントに預け、最初に “d&department 京都店” に向かいました。。
dでは観光ガイドとしてd design travelの京都号と、ついでに行きたいと思っている福岡号を購入しました。お昼ご飯はdに向かう途中でみた行列のできているラーメン屋、「麺屋 猪一 離れ」に入りました。どうもここは支店らしく、本店とは別のベースのスープで出しているとのこと。店内はあまり広くなく、清潔感のある木造の構え。追い鰹出汁と鯖の出汁をベースにしている和風ラーメンで、自分は「昆布〆鷄の追い鰹出汁そば」を注文しました。店員さんも気が利いていて、何よりラーメンが美味しい。出汁ベースのラーメンというのはなかなか食べることがないですが、さっぱりとしていて、かと行って薄味でもなく、追い鰹の香りと味が細い麺によく合います。ゆずがついてきて味変も可能で、カウンターには山椒などもあります。シュウマイもあったけれど、今回は時間もあるので断念しましたが、オススメのお店です。3, 4人だとあまり入れなさそうなので、2人くらいでいくのがオススメですね。
大満足のお昼でしたが、打ち合わせの資料自体は終わってないのでのんびりしている時間はありません。お昼を食べた直後ですが、先ほどのd&departmentに併設されているd47食堂に入り、デザートのほうじ茶プリンを注文した後、大急ぎで資料作成に取り掛かります。ほうじ茶プリンはほうじ茶をベースにしたカラメルがかかっていて、渋みと甘みのちょうどいいバランスが美味しい。もちろん食堂ではお昼ご飯も食べられますし、家具もなかなか面白く、お寺の中の立地ということもあり静かにゆったりとした時間が過ごせるのでオススメです。資料作成はなんとか終わり、近くのローソンでネットプリントを出し、小慢京都に向かうバス停へ急ぎます。乗る予定のバス停より一本早いのに乗れましたが、もしかして間違っているのでは?と思いそのバスで良かったのに一回降りてまた別のバスに乗り直すというミスのせいで少し遅れましたが、到着した時にちょうど小曼先生もご飯から帰ってきたところだったようでセーフ。
京都小慢は町屋を使った風情あるギャラリーで、茶館としての営業はありません。伺った時はちょうど陶芸家の沓沢佐知子さんの展示が始まったところでした。スタッフさんと先生との打ち合わせ。個人のWebの仕事で打ち合わせをする、という経験は初めてでしたが、それぞれの項目ごとの目的・何を載せるか・何がしたいか・ユーザーは何ができるか・更新するか?などの問いを体系的に整理する資料を用意していったおかげで、うまく運ぶことができたと思います。デザインをFigmaで簡単に作っていきましたが、それもとても評判が良く、そのまま進めてほしいとの嬉しいお言葉をいただけました。今伺った点を織り込んだ簡単なデザインを作りたいので時間をいただいてもいいですか、と尋ねると二階に通してくださり、そこで台湾の茶人と建築家の方などとお茶をいただきました。お茶は40年ものの凍頂烏龍茶とのこと。台湾の話を伺ったり、貴重な機会でした。その後少し直したデザインにもokをいただき、展示を見た後に白井先生のトークショーも迫っていたので小慢京都を後にしました。小慢京都の方々はとても好意的で、いいお仕事をさせていただいているなあ、自分もいいものをちゃんと作ろうと改めて感じました。
なんだか長くなってきたので今日はここまで。いよいよ次回は白井先生トークショー編です。
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3/13夜に一旦岐阜へ帰省し、3/15, 16と京都に行きました。というか、今京都から東京へ帰る新幹線の中で、駅弁の柿の葉寿司を食べたあとこの記事を書いています。
今まで旅行は何回も行ってきて、ひとり旅としては2回目なのだけれど(なんでひとり旅なのかは後述します)今までの旅行の中で一番幸せだったかもしれません。目的としては、ホームページ制作の打ち合わせと白井先生のdddトークショー、観光。最初はホームページ制作の打ち合わせから計画が始まりました。僕は今お父さんつながりで小曼さんという中国茶の先生のギャラリーと茶藝館のホームページを頼まれているのですが、なかなかLINEでの話し合いがうまくいかず、これは一回打ち合わせたほうがいいなということで、打診。普段のやり取りはスタッフさんと行っていますが、2/11からなら先生も日本にいらっしゃるということで2/11からの1週間のどこかで京都に行こうと考えました。その際、ちょうど白井先生のdddでのトークショーがあると知り、dddの展示も見たかったのもあり観光を混ぜ込んで計画しました。
最初、友人を誘ったんですが、3年の春休みなんで絶賛就活シーズンですから(実際岐阜に帰る日は友人の就活の審査会の手伝いをしていた)集まらず、就活してない友人もこの前自分と蔦屋書店に行った際に杉浦康平の特集の26,000円もする古本を購入したため金欠で参加できず。友達が少ないから、というのは置いといてひとり旅自体は前もしたことあったし、基本的に文字ばっか見るので一人の方が気楽というのもあり、抵抗はなくひとり旅に決定しました。
出発前からウキウキだったかというとそうでもありませんでした。なぜかというと、出発前の2, 3日間、実家の次の企画展である中国茶のこころ 出版記念展のDMとWebサイト制作があり、打ち合わせの準備がまるでできなかったからです。12日入稿予定のところチェックが終わらず(実際その後で直したところが結構あったしチェックした上で日付が2018年になっていたという痛恨のミス)、13日は先ほども言った友人の審査会の手伝い、バイト、そこから新幹線で帰省(一応新幹線内で打ち合わせで見せるレイアウトはちょっと進めた)、帰省したあと実家で入稿、という作業があり、14日の朝は両親の出張のため名古屋空港に早朝から送らねばならなかったので夜更かしもできず。14日は朝早く両親を送り、企画展のWebサイトを進めなければいけないけれど帰ってくるも眠気でろくに作業できず、本来帰省の目的であった実家の新しいiMacのセットアップ(環境移行)に時間を取られ(Mac OS 10.5 LeopardからはTime Machine移行ができなかったため)、帰省すると祖母が喜んで外食に連れて行ってくれるのでそれにも時間を取られ、という感じで11時半までセットアップするも終わらず、深夜2時に企画展のサイトが完成し、1日が終わってしまいました。
Time Machineでの移行はできないのでアクセス権いじってTime MachineのHDDからデータをただ取り出していく作業してる
— Masaki Ando (@wolphtype) 2019年2月14日
京都出発の15日。打ち合わせは12時半からの予定だったので、食事とどこかカフェで作業、移動時間を考慮して9時ごろ出て10時半に着くルートを想定。でもセットアップは終わってないので、7時前に起きて親に頼まれてた実家の資源(ビンとか食品トレーとか)を町内に出しに行き、セットアップをし(完璧には終わらなかったけれど)、やっと出発。最寄りから名古屋へ向かうまでの間に京都で寄るところを調べ、新幹線の中で打ち合わせの資料を作成しました。と行っても名古屋京都間は35分しかないんですが...
ここまで書いて疲れてきたので今日はここでおしまいです。まだ京都についてもいませんが...続きは近いうちに更新します。多分。
地元の電車、15分の次37分ってなんやね
— Masaki Ando (@wolphtype) 2019年2月15日
ん
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あけましておめでとうございます。本当は年内中にいくつか作品や記事をあげたかったのですが、実家に帰省したら家族の運転手として使われ続け全然更新できませんでした。すいません。
2018年を振り返ると人生ベストイヤー的な感じだったと思います。1月から3月は卒業研究と卒業研究作品展に忙殺されていましたが、その分達成感は大きいものでしたし、武蔵美に入学してからは同級生、先生方ともに非常に恵まれていて有益で楽しい一年を過ごすことができました。同級生はみんなそれぞれの得意分野を持ちつつデザインに対して意欲的ですし、先生方は学生がぶつけた分の熱意をそのまま返してくださり、豊富な知見で導いてくださいました。特に白井先生には授業、自主制作通してフォントを見てもらったり組版を見てもらったりお世話になりまくりました。本当にありがとうございます。
学業以外の面でも、今年はセミナーに行きまくった甲斐あり多くのデザイナーさんと縁を結ぶことができました。特に松本タイポグラフィ研究会のセミナーでは懇親会でフォントを見ていただいたり、面白い話を色々伺えて面白かったです。また、チームラボでバイトを始めたのも自分にとって大きなポイントでした。Webデザインのフローをなかなか学生のうちに学ぶことはないので勉強させていただいています。
そんなこんなで2019年になってしまいましたが、今年は自分の作品をどんどん外に出してブレずに書体制作とタイポグラフィーをやっていこうと思います。直近の目標はKoga Sansのリリース、Swow Serifの改刻、ぎんさいの拡張と卒業制作です。Koga Sans含め書体は基本有料で販売していこうかなと色々考え中です。卒業制作はまだテーマは考え中ですが、Dwigginsの復刻も面白そうだなあと思いつつ、白井先生の期待に応えられるように頑張りたいと思います。
それでは、改めまして今年もよろしくお願いいたします。
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10月より縁あってチームラボ株式会社でWeb/UIデザイナーとしてアルバイトをさせていただくことになりました。最初入れ違いがありWebデザイナーで入ることになるとは思っていなかったのですが、なんだかんだ今はSketchを使ってWebデザインをしています。Sketch使うのは案外スッと慣れましたし、プラグイン使えるのもいいですね。シンボルやオーバーライドなど本当にWebデザインやUIデザインの用途向けに最適化されている感じがします。とはいえめっちゃ重いですが。
職場は御茶ノ水と神保町の間あたりですが、美味しいお店がたくさんあるので毎日お昼が楽しみです(働いてるのにお金使うのが楽しみとはこれいかに)。勉強させていただきつつ、できるところまで頑張ってみようと思います。
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ホームページの更新に伴い、ブログを開設してみました。技術的なことはnoteの方で記事を書こうと考えているので、おそらく用途は課題や作品の裏話やセミナーのレポートなどが中心になると思います。ちなみにページを作品ページの1つとして作っているので、もちろんコメント機能などはありませんし、ページネーションもなければ検索もできません。(ブログと言っていいのでしょうか?すいません)
作品の方は真面目に書いていますが、このブログでは割と赤裸々なこともフランクに書いていけたらと思います。よろしくお願いします。
友達とデザイン用語しりとりしながら電車乗ってたんだけど四谷から鷹の台まで普通に続いてよかった「ル・コルビジェ」「ヤン・チヒョルト」あたりが出た時激アツ
— Masaki Ando (@wolphtype) 2018年12月11日
最近アツいのはこれです。やってみると案外デザイン史で覚えていた作家の名前がスッと出てきて驚きます。ヘリット・リートフェルトとかエクトール・ギマールとかウラジミール・タトリンとか。
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